更新日:2024/7/9
放課後等デイサービスや児童発達支援において、児童指導員は子どもたちに直接的な支援を提供しています。そして、児童指導員のスキルが上がることは、事業所のサービス内容の向上と本人の成長意欲を高めることにつながります。
そこで本記事では、これから開所される事業者の方などに向けて、児童指導員の仕事内容や資格要件、離職防止と療育スキルを上げるための工夫についてご紹介します。
【この記事のポイント】
児童指導員の役割:個別支援計画に基づき直接支援を提供し、サービス提供記録の作成や保護者への相談支援などを行う。
資格の要件:「養成学校・大学を卒業等」「実務経験」「教員免許や国家資格の保有」のいずれかが条件となる任用資格である。
離職防止の重要性:離職による基準人員の欠如は減算対象になる。業務効率化と育成体制の整備が定着のカギ。
放課後等デイサービスや児童発達支援では、児童指導員または保育士の配置が義務づけられています。配置基準は下記のように子どもの人数によって変わり、1人以上は常勤であることと、営業時間を通じて配置(定員を超過した場合の追加の基準人員については、サービス提供時間を通じて配置)が必要です。
常勤とは、事業所での勤務時間が「事業所で定められている常勤の従業者が勤務すべき時間数に達していること」を指し、正規・非正規雇用にかかわらず適用されます。
子どもが1~10人:2人以上を配置
子どもが11〜15人:3人以上を配置
子どもが16〜20人:4人以上を配置
(以降、子どもが5人増えるごとに1人を追加)
※参照
「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準」厚生労働省令
児童指導員は、個別支援計画に基づき、子どもの心身の状況に応じて適切な技術を用いて支援を行う役割があります。子どもと直接関わる機会が多い児童指導員だからこそ、適切な支援のために子どもの発達段階ごとの特性や障害特性などの理解が重要です。児童指導員は、療育の現場の最前線で活躍するスタッフだと言えるでしょう。
※「児童発達支援管理責任者」の仕事内容と要件についてはこちら
児童指導員の仕事内容には、「サービス提供記録の作成」や「保護者への相談支援」などがあります。それぞれについてご説明します。
※参照
児童指導員は、児童発達支援管理責任者(児発管)が作成する「個別支援計画」に基づいて支援をし、「サービス提供記録」を取る必要があります。サービス提供記録には、その日行った支援の手順や内容、子どもの反応や気づきに関する内容を記入します。
児童発達支援管理責任者は、「日々の支援が個別支援計画に沿って行われているか」をサービス提供記録により確認するため、この記録を正しく取ることは非常に大切です。
※「サービス提供記録」の項目例や記入ポイントについてはこちら
児童指導員は、子どもや保護者の気持ちに寄り添えるよう積極的なコミュニケーションを図る必要があります。保護者からの相談では、困惑していることや将来の不安を受け止め、児童発達支援管理責任者の指導のもと、専門的な助言を行います。
また、父母の会の活動支援や保護者会等を開催することで保護者同士のつながりを密にし、安心して子育てを行っていけるような支援をすることも必要とされています。
なお、児童指導員の知識・技術の向上は、サービスの提供内容の向上に直結するものであることを理解して、実務能力の向上のために、研修等に積極的に受講することが求められます。
児童指導員は「任用資格」です。任用資格とは、特定の要件を満たした方がその職務に就くことで名乗ることができる資格で、試験などはありません。
児童指導員の要件には、「養成学校・大学を卒業等」「実務経験」「教員免許や国家資格を保有」の3つがあります。詳しくは、下記のいずれかに該当する必要があります。
※参照
「児童指導員及び指導員の資格要件等」厚生労働省
地方厚生局長等の指定する児童福祉施設の職員を養成する学校その他の養成施設を卒業した方
大学や大学院で社会福祉学、心理学、教育学もしくは社会学を専修する学科またはこれらに相当する課程を修めて卒業した方
外国の大学で社会福祉学、心理学、教育学もしくは社会学を専修する学科またはこれらに相当する課程を修めて卒業した方
大学で社会福祉学、心理学、教育学または社会学に関する科目の単位を優秀な成績で修得したことにより、飛び入学で大学院への入学を認められた方
3年以上児童福祉事業に従事した方
高等学校等を卒業し、2年以上児童福祉事業に従事した方
小学校、中学校、高等学校の教員免許をもつ方
社会福祉士の資格をもつ方
精神保健福祉士の資格をもつ方
LITALICOでは、児発・放デイに関心のある有資格者の採用支援を行っています。「求人掲載サービス」と「人材紹介サービス」がありますので、ご興味のある方は下記より詳細をご確認ください。
冒頭で説明した通り、放課後等デイサービスなどでは児童指導員または保育士の配置が必須ですが、さまざまな理由により離職してしまうこともあるでしょう。そこで、離職した場合の影響について見ていきます。
児童指導員の離職で人員配置基準が満たせなくなると、「サービス提供職員欠如減算」の対象となります。その減算割合は下記の通りです。
人員基準より10%を超えて欠如した場合、その翌月から解消された月までの期間。
人員基準の10%の範囲内で欠如した場合、その翌々月から解消された月までの期間。
減算が適用された月から3か月以上連続して基準に満たない場合、減算が適用された3か月目から解消された月までの期間。
※「サービス提供職員欠如減算」の詳細はこちら
児童指導員の離職が人員配置基準には影響がない場合でも、人員が減ると当然他のスタッフの業務負担が増します。各スタッフの担当児童数が増えれば、以前よりもサービス提供記録の作成などに割ける時間が減ることになるでしょう。結果的に支援の質が下がり、適切なサービスの提供が難しくなってしまいます。
上記のように、児童指導員の離職は事業所運営に影響があるため、事業者としては「いかに長く働いてもらうか」を検討する必要があります。また、児童指導員が新たな知識やスキルを身につけることは、療育サービスの向上と本人の成長意欲を高めることにつながります。
児童指導員に長く定着してもらうためには、業務負担を減らすことと育成体制の整備が重要です。そこで最後に、児童指導員の離職を防ぐポイントと療育スキルを上げるコツをご紹介します。
1つ目のポイントは、児童指導員の業務負担を減らすことです。たとえば、サービス提供記録の作成を手助けしてくれるツールを利用すれば、日々の支援内容を簡単に記録できます。また、子どもごとにサービス提供記録を確認できる機能を使えば、保護者との連携も容易になるでしょう。
2つ目のポイントは、支援のノウハウなどに関する研修を実施することです。たとえば、全スタッフを対象に「子どもとの関わり方の基本」や「困った行動への対処法」などの研修を実施すれば、事業所内での支援のバラツキを減らすことができます。もちろん、自分たちだけで研修を準備するのには労力がかかるため、外部の研修動画サービスを利用する手もあります。
3つ目のポイントは、支援のサポートアイテムを活用することです。たとえば、支援教材のなかには子どもの発達段階ごとにプログラムを選択でき、手順等もわかりやすく解説しているものがあります。また、指示や見通しを伝える絵カードを使用すれば、言葉での指示が苦手な子どもでも理解しやすくなり、コミュニケーションがスムーズになります。
もちろん、上記のような取り組みをしても児童指導員が離職してしまうケースがあるでしょう。LITALICO発達ナビには、児発・放デイの採用+雇用定着を実現する「採用強化プラン」があります。
このプランでは、検索数No.1(※)の施設紹介サイトであるLITALICO発達ナビ内に「施設情報ページ+採用コンテンツ」を掲載し、「採用(応募)ページ」へとつなげることができます。事業所の支援の特色などが伝わりやすいため、求職者とのマッチング率も高くなります。ご興味のある方は下記より詳細をご確認ください。

※児童発達支援・放課後等デイサービス特化型の施設紹介サイトの検索数を自社調査で比較、検索数の指標として、Ahrefsによる2023年8月~2024年7月の期間traffic総量を計測、施設紹介サイトドメインでのtraffic総量を比較 。
以上、児童指導員の概要から離職防止と療育スキルを上げるためのポイントを解説してきました。児童指導員は日々子どもたちと接して成長を見届ける、事業所の療育を支える人材です。LITALICOには、児童指導員の業務の効率化や支援をサポートするサービスがあります。スタッフに長く定着してもらいたい事業者の方は、ぜひ導入をご検討ください。
LITALICO発達ナビには、児童指導員の業務効率化のための「運営支援サービス」と、研修動画や支援教材をまとめた「研修教材サービス」があります。ご興味がある方は下記を参照ください。
日々のサービス提供記録の作成が簡単に行えます。時間や提供内容、送迎の有無など基本的な情報はもちろん、自費項目や加算情報なども記録できます。また、サービス提供記録は利用者さまごとに確認でき、簡単に印刷できるため、保護者さまとの連携にも役立ちます。
「保護者連絡機能」を使えば、保護者様用アプリを通じて、「連絡事項の送付」と「連絡帳・実績記録票への電子署名」ができるようになります。ご興味のある方は、下記よりお気軽にご相談ください。

研修教材サービスでは、①支援に関する研修動画、②運営知識や法定研修の解説動画、③家族支援に活用できる解説動画などをご用意しています。
スタッフに向けた「支援の研修動画」をご用意しています。研修動画は1本当たり約2〜10分で、「困った行動への関わり方」など、実際の支援場面などの事例を基に支援の基本や具体的な手立てを段階的に学べます。全員が同じ内容を受講できるため、スタッフの療育スキルの向上に寄与します。
研修動画には「運営に関する解説動画」もあり、こちらでは請求業務や加算のポイント、衛生管理などの基礎知識を学習できます。
また、虐待防止研修などの法定研修の解説動画も視聴可能です。具体的には以下のテーマをご用意しており、それぞれ研修動画、研修計画書などの各種様式、参加者用のアンケートがセットになっています。
虐待防止・身体拘束等の適正化
防災計画・消防計画・自然災害BCP
感染症対策・感染症BCP
上記のほか、「保護者様のお悩みへの解説動画」と「保護者会で活用できる資料・動画等」もご用意しています。
130本以上のお悩みへの解説動画は、お子さまの特性ゆえの言動に対する具体的な手立てだけでなく、進学や家族間の関係性に至るお悩みまで幅広くカバーしています。保護者のお悩み別に分類しているため、実際に受けた相談内容をもとに、参考にしたい動画を探すことができます。

保護者会等のイベントに使えるテーマの動画を6本収録しています。投影用のスライドや動画・司会進行用の台本など、イベント実施に必要な材料を網羅しているため、イベントの準備や実施にかかる負担を減らし、これまで以上に手軽に企画することができます。
【講座名一覧】
①子どもの良いところを探しほめる、②子どもの行動を3タイプにわけよう、③行動分析、④環境を整えよう、⑤子どもが達成しやすい指示を出そう、⑥不適切な行動に対応しよう
運動遊びやソーシャルスキルなど、カテゴリーごとにプログラム教材があり、お子さまの発達段階に合ったものを選択できます。運動遊びであれば「工作」や「線や図形の運筆」などがあり、各プログラムではねらいや手順等を説明しています。また、指示を伝えるカードや見通しシート・カードのほか、活動や身の回りの物の絵カードも多くあり、見通しを立てることで利用者さまの不安感を軽減し、プログラムに集中できるようになります。
研修教材サービスにご関心のある方は、以下よりお気軽にお問い合わせください。
「LITALICO発達ナビの研修教材サービス」の資料をもらう【無料】


050-3196-1304
(平日10:00〜17:00)
株式会社LITALICO
東京都目黒区上目黒2-1-1 中目黒GTタワー15F/16F
LITALICO発達ナビ 施設サービス運営事務局
E-mail:com_facility@h-navi.jp
© LITALICO Inc.