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更新日:2026/2/28
監修:辻田 健悟
| 行政書士 社会保険労務士
アンテリジャンス行政書士事務所

令和6年度報酬改定により創設された「業務継続計画未策定減算」は、業務継続計画(BCP)が未策定の場合などに基本報酬が減算されるものです。
この記事では、児発・放デイにおける業務継続計画未策定減算の要件や単位数、業務継続計画(BCP)に記載すべき内容などについて解説します。
【この記事のポイント】
減算の要件:「感染症または非常災害のいずれか、または両方の業務継続計画(BCP)が未策定の場合」や「BCPに従い必要な措置を講じていない場合」に適用。
減算の単位数:利用者全員について所定単位数の1%を減算。
BCPの記載内容:感染症BCP:平時からの備え、初動対応、感染拡大防止体制の確立等。自然災害BCP:平常時の対応、緊急時の対応、他施設及び地域との連携等。
※本記事はすべての関連情報や各指定権者の解釈等を網羅するものではありません。記事の内容には万全を期しておりますが、実務においては必ずご自身でも指定権者および関係⾏政などの最新情報をご確認ください。「業務継続計画未策定減算」は、令和6年度報酬改定によって新設されました。
業務継続計画(BCP)とは、感染症や災害が発生した場合でも利用者へのサービス提供を継続的に実施し、非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画を指します。
令和6年4月より、すべての障害福祉サービスにおいて業務継続計画(BCP)の策定と定期的な見直し、従業者への周知・研修・訓練(シミュレーション)の実施が義務づけられました。まずは減算の要件と経過措置についてご説明します。
業務継続計画未策定減算は、下記の事由に該当する場合に基本報酬が減算されるものです。
■ 「感染症」または「非常災害」のいずれか、または両方の業務継続計画(BCP)が未策定の場合
■ 業務継続計画(BCP)に従い必要な措置を講じていない場合※注意点
厚生労働省のQ&Aによると、「業務継続計画(BCP)の周知、研修、訓練、定期的な計画の見直し」の実施の有無は本減算の要件ではないとされています。
ただし、指定通所基準(第38条の2)にはこれらを行う必要があると明記されているため、運営指導(旧 実地指導)で指摘を受けないためにも、研修や訓練(シミュレーション)などを実施しましょう。
なお、BCPの策定や研修・訓練の実施は他のサービス事業者との連携等により行うこともでき、また、研修・訓練にはすべての従業者が参加できるようにすることが望ましいとされています。
本減算には令和7年3月31日までの経過措置がありました。児発・放デイでは、「感染症の予防及びまん延防止のための指針の整備」と「非常災害に関する具体的計画」を策定している場合には減算が適用されませんでした。
※参照
児発・放デイにおける単位数は下記の通りです。複数の減算事由に該当する場合でも同じ単位数となります。
所定単位数の1%を減算
減算要件に該当する場合、「基準を満たさない事実が生じた時点」の翌月(基準を満たさない事実が生じた日が月の初日である場合は当該月)から「その状況が解消されるに至った月」まで、利用者全員について所定単位数から減算されます。
たとえば、令和6年4月1日からBCPを策定していない事業所が11月の運営指導で指摘を受けた場合(経過措置にも該当しない場合)、令和6年4月分の報酬から減算の対象になります。
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続いて、指定通所基準に定められているBCPの記載内容を見ていきましょう。
感染症と災害のBCPには、下記の項目等を記載する必要があります。そして、2つのBCPは一体的に策定することもでき、また、想定される災害等は地域によって異なるため、実態に応じて項目を設定することとされています。
平時からの備え(体制構築・整備、感染症防止に向けた取組みの実施、備蓄品の確保等)
初動対応
感染拡大防止体制の確立(保健所との連携、濃厚接触者への対応、関係者との情報共有等)
※各項目の記載内容は、下記ガイドラインを参照することとされています
「障害福祉サービス事業所等における新型コロナウイルス感染症発生時の業務継続ガイドライン」厚生労働省
平常時の対応(建物・設備の安全対策、電気・水道等のライフラインが停止した場合の対策、必要品の備蓄等)
緊急時の対応(業務継続計画発動基準、対応体制等)
他施設及び地域との連携
※各項目の記載内容は、下記ガイドラインを参照することとされています
「障害福祉サービス事業所等における自然災害発生時の業務継続ガイドライン」厚生労働省
なお、厚生労働省は「感染症・災害のBCPひな形」などを公表していますので、併せてご確認ください。
感染症に関するBCPひな形など:感染対策マニュアル・業務継続ガイドライン等
災害に関するBCPひな形など:障害福祉サービス事業所等における自然災害発生時の業務継続ガイドライン等
次に、BCPをもとに従業者へ行う研修や訓練(シミュレーション)の留意点についてご紹介します。
研修内容は、感染症・災害のBCPの具体的内容を職員間で共有し、平常時の対応の必要性や緊急時の対応に係る理解の励行を行うものとする
研修は定期的(年1回以上)に開催し、実施内容を記録する。また、新規採用時には別に研修を実施することが望ましい
訓練(シミュレーション)は、感染症や災害が発生した場合に迅速に行動できるよう、BCPに基づき事業所内の役割分担の確認、感染症や災害が発生した場合に実践する支援の演習等を定期的(年1回以上)に実施する
訓練の実施は、机上を含めその実施手法は問わないものの、机上と実地のものを適切に組み合わせながら実施することが適切である
※感染症のBCPに関する研修・訓練については、感染症の予防及びまん延防止のための研修・訓練と一体的に実施することも差し支えない
以上、業務継続計画未策定減算の要件やBCPの記載内容などを説明しました。
BCPの策定では、ガイドラインなどを読み込んで作成することに加え、スタッフ全員にBCPの全体像や対応方法について理解してもらう必要があります。
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防災計画・消防計画・自然災害BCP
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監修:辻田 健悟
行政書士 社会保険労務士
アンテリジャンス行政書士事務所
障がい福祉に特化した士業グループ、アンテリジャンスグループの行政書士事務所で所長を務める。
寄り添いをテーマに、障がい福祉事業所の運営をサポートしている。
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