更新日:2024/11/8
集中的支援加算は令和6年度報酬改定で新設されました。本加算は状態が悪化した強度行動障害児に対し、広域的支援人材が事業所を訪問等し、集中的支援を実施した場合に算定できるものです。
この記事では、児童発達支援・放課後等デイサービスにおける集中的支援加算の算定要件や単位数、留意点などについて解説します。
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※本記事はすべての関連情報や各指定権者の解釈等を網羅するものではありません。記事の内容には万全を期しておりますが、実務においては必ずご自身でも指定権者および関係⾏政などの最新情報をご確認ください。令和6年度報酬改定により創設された「集中的支援加算」は、強度行動障害のある児童の状態が悪化した場合に、高度な専門性をもつ「広域的支援人材」が事業所を訪問し(またはオンラインを活用し)、「集中的支援」を行った場合に算定できます。
まずは、「広域的支援人材」や「対象児童」について見ていきましょう。
※参照
広域的支援人材は、強度行動障害児の支援に関して高度な専門性をもつと都道府県等(※)により認められ、地域において支援を行う者を指します。
具体的には、下記のいずれかに該当する者とされ、都道府県等は広域的支援人材の名簿を作成し、各自治体間で共有をします。
中核的人材養成研修の講師等(ディレクター・トレーナー)である者
発達障害者支援体制整備事業による発達障害者支援地域支援マネジャーである者
その他強度行動障害を有する児者への支援に知見を有すると都道府県等が認める者
※都道府県等:都道府県・指定都市・中核市・児童相談所設置市
対象となる児童は、強度行動障害があり(児基準20点以上)、状態が悪化して障害児通所支援の利用や日常生活の維持が困難な状態となっている児童を指します(申請に基づき市町村が判定)。
なお、本加算は「強度行動障害児支援加算」との併算定が可能です。「強度行動障害児支援加算」についてはこちらを参照ください。
集中的支援加算の算定要件と申請手続きの流れをご説明します。
広域的支援人材が事業所を訪問またはオンライン等を活用し、広域的支援人材が中心となって対象児童に集中的支援(下記①~③)を行う。
なお、本加算の算定は、広域的支援人材より支援に関する助言・援助等を受けた日に行うものとする。
①広域的支援人材が対象児童と事業所の「アセスメント」を行う
②広域的支援人材と事業所が共同し、対象児の状態・状況の改善に向けた環境調整その他の必要な対応や支援を短期間で集中的に実施するための「集中的支援実施計画」(事業所全体の支援の進め方の計画)を作成する
※集中的支援実施計画は、広域的支援人材と共同し、概ね1か月に1回以上の頻度で見直しを行う
③対象児童への支援が行われる日及び随時に、広域的支援人材の助言・援助を受けながら、集中的支援実施計画や個別支援計画、支援計画シート等(強度行動障害児支援加算を算定している場合に限る)に基づき支援を実施する(広域的支援人材より、児童の状況や支援内容の確認と事業所への助言・援助を受ける)。また、対象児童の状況や支援内容を記録する広域的支援人材に対し、本加算を踏まえた適切な額の報酬を支払う
集中的支援を実施することやその内容を保護者に説明し、同意を得る
対象児童が他の通所支援事業所を利用している場合、その事業所と連携して集中的支援実施計画の作成や支援を行う。
なお、複数事業所がそれぞれ広域的支援人材の助言・援助を受けて支援を行う場合、それぞれが本加算を取得できる
支援にあたっては、対象児の障害児相談支援事業所とも緊密に連携する(セルフプランの場合は、市町村において速やかに相談支援につなげる)
続いて、集中的支援加算の申請手続きの流れを見ていきましょう。
詳細については、こども家庭庁の「状態の悪化した強度行動障害を有する児者への集中的支援の実施に係る事務手続等について」を参照ください。
まず、事業所は集中的支援の実施について、支給決定自治体へ実施依頼の申請をします。支給決定自治体は、対象児童が基準に該当しているかを確認し、集中的支援の必要性を事業所と検討します。必要性を認めた場合には、都道府県等へ集中的支援の実施を依頼します。
都道府県等は、広域的支援人材を選定・調整のうえ、支給決定自治体へ広域的支援人材の派遣について連絡します。
広域的支援人材は、アセスメントのうえで「集中的支援実施計画」を事業所と作成し、事業所に対して対象児童の状況や支援内容を確認しながら助言・援助を行います。事業所は、広域的支援人材の助言・援助を受けながら支援を行います。
広域的支援人材は、集中的支援の終了後に「集中的支援実施報告書」を作成して支給決定自治体に提出するとともに、その複写を都道府県等に提出します。また、その報告書を活用して事業所へ支援方法等の引き継ぎを行います。
集中的支援加算の単位数は、児発・放デイともに同じです。
1000単位/日
※集中的支援を行った場合、3か月以内の期間に限り、1か月に4回を限度
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こども家庭庁のQ&Aをもとに、集中的支援加算の留意点をご紹介します。
※参照
「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等(障害児支援)に関するQ&A VOL.2(令和6年4月 12 日)」こども家庭庁
広域的支援人材がアセスメントを行う場合にも本加算は算定でき、請求については集中的支援開始後に速やかに行うとされています。なお、この場合も1か月に4回の算定回数に含まれることに注意しましょう。
集中的支援加算は、集中的支援を開始した日の月から起算して3か月以内に限り算定できることとしており、この期間内に終了することが必要です。
ただし、何らかの事情でその後も再び集中的支援の必要がある場合には、再度、集中的支援の実施に必要な手続きを踏まえて実施することは可能とされています。この場合、前回の実施報告書を基に関係者で十分に集中的支援の必要性について検討し、改めて集中的支援実施計画を作成のうえで取り組む必要があります。
広域的支援人材への報酬は、基本的には加算による額を支払うことが想定されていますが、個別の状況によって必要な費用などが異なることから、加算による額を上回る額とすることは差し支えないとされています。
以上、集中的支援加算の算定要件などを見てきました。本加算と強度行動障害児支援加算を併算定する場合、「集中的支援実施計画」と「支援計画シート等」を定期的に見直して支援する必要があり、必要な記録も増えることになります。
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監修:安田大祐
行政書士法人リブレ 代表社員
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