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更新日:2026/3/5

放デイ・児発の「強度行動障害児支援加算」とは?(令和6年度報酬改定対応)

監修:古山 紀子

| 行政書士未来法務事務所

強度行動障害児支援加算は、算定要件が複雑なため、「どのような職員を配置し、どのような流れで支援を行えばよいのか」と迷うこともあるでしょう。
この記事では、放課後等デイサービス・児童発達支援の事業者の方に向けて、本加算の算定要件・単位数・留意点などについてご説明します。

  • この記事のポイント

    • 加算の種類:児童発達支援では1種類のみ、放課後等デイサービスでは(Ⅰ)と(Ⅱ)がある。

    • 加算の算定要件:児発と放デイ(Ⅰ):強度行動障害支援者養成研修(実践研修)修了者(実践研修修了者)を配置し、支援計画シート等を作成することなど。

    • 対象児童の基準:児発と放デイ(Ⅰ):強度行動障害がある児童(児基準20点以上)。放デイ(Ⅱ):強度行動障害がある児童(児基準30点以上)。

    ※本記事はすべての関連情報や各指定権者の解釈等を網羅するものではありません。記事の内容には万全を期しておりますが、実務においては必ずご自身でも指定権者および関係⾏政などの最新情報をご確認ください。
    目次

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    1.強度行動障害児支援加算とは?

    強度行動障害児支援加算の概要

    強度行動障害のある児童に対して、「強度行動障害支援者養成研修(実践研修)修了者(実践研修修了者)」、または「強度行動障害支援者養成研修(中核人材)修了者(中核的人材研修修了者)」を配置し、実践研修修了者が支援計画シート等を作成したうえで、配置基準上の従業者が支援計画シート等に基づいた支援を行った場合に算定できるものです。

    令和6年度報酬改定では、強度行動障害がある児童への支援を充実させる観点から、支援スキルのある職員の配置や支援計画の策定等が求められるようになり、算定要件と単位数が見直されました。

    強度行動障害児支援加算は、児童発達支援では1つのみ、放課後等デイサービスでは(Ⅰ)と(Ⅱ)があります。児童発達支援と放課後等デイサービス(Ⅰ)の内容はほぼ同じです。
    放課後等デイサービス(Ⅰ)と(Ⅱ)との違いは、配置する職員が違うこと(実践研修修了者か、中核的人材研修修了者+実践研修修了者か)、対象児童の基準の点数が違うことなどが挙げられます。

    ※参照

    2.強度行動障害児支援加算の算定要件は?

    児童発達支援と放課後等デイサービスにおける算定要件は下記の通りです。

    児童発達支援の算定要件 

    • 実践研修修了者を1以上配置し、支援計画シート等を作成すること(常勤換算でなく単なる配置で可、児童発達支援管理責任者〔児発管〕でも可)

    • 支援計画シート等は、実践研修修了者により3か月に1回程度の頻度で見直しを行うこと

    • 配置基準上の従業者が、支援計画シート等に基づく支援を行うこと。ただし、下記の取り組みを行うこと。

    1. 強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)修了者(基礎研修修了者)が支援を行う場合には、実践研修修了者が原則2回の支援ごとに1回以上の頻度で、当該児の観察及び支援計画シート等に基づき支援が行われていることを確認すること

    2. その他の従業者が支援を行う場合には、上記に加えて、日々の支援内容について実践研修修了者または基礎研修修了者に確認したうえで支援を行うこと

    ※共生型児童発達支援事業所については、児童発達支援管理責任者(児発管)を置いている場合にのみ算定可能

    ※対象となる児童が他の通所支援事業所も利用している場合、当該事業所と情報交換を行って進めるよう努めること。情報交換を行った場合には、出席者・実施日時・内容の要旨・支援計画シート等に反映させるべき内容を記録すること

    ※本加算は、「集中的支援加算」を算定する期間においても算定可能。集中的支援加算に関する記事は下記を参照ください。
    「児発・放デイ」における集中的支援加算とは?【令和6年度報酬改定対応】

    【対象】

    強度行動障害がある児童(児基準20点以上)

    放課後等デイサービスの算定要件 

    ■強度行動障害児支援加算(Ⅰ) 

    • 実践研修修了者を1以上配置し、支援計画シート等を作成すること(常勤・常勤換算でなく単なる配置で可、児発管でも可)

    • 支援計画シート等は、実践研修修了者により3か月に1回程度の頻度で見直しを行うこと

    • 配置基準上の従業者が、支援計画シート等に基づく支援を行うこと。ただし、下記の取り組みを行うこと。

    1. 基礎研修修了者が支援を行う場合には、実践研修修了者が原則2回の支援ごとに1回以上の頻度で、当該児の観察及び支援計画シート等に基づき支援が行われていることを確認すること

    2. その他の従業者が支援を行う場合には、上記に加えて、日々の支援内容について実践研修修了者または基礎研修修了者に確認したうえで支援を行うこと

    【対象】

    強度行動障害がある児童(児基準20点以上)

    ■強度行動障害児支援加算(Ⅱ)

    (Ⅰ)との違いは、中核的人材研修修了者を配置してその職員による助言が必要なこと、対象児童の点数が異なる点が挙げられます。

    • 中核的人材研修修了者を1以上配置すること(常勤換算でなく単なる配置で可、児発管でも可)

    • 中核的人材研修修了者が支援計画シート等の作成に関する助言を行い、実践研修修了者が支援計画シート等を作成すること

    • 支援計画シート等は、実践研修修了者により3か月に1回程度の頻度で見直しを行うこと

    • 配置基準上の従業者が、当該児に対して支援計画シート等に基づいた支援を行うこと(上記(Ⅰ)と同じ取り組みを行うこと)

    • 中核的人材研修修了者が、原則として週に1日以上の頻度で当該児を観察し、支援計画シート等の見直しについて助言を行うこと

    【対象】

    強度行動障害がある児童(児基準30点以上)

    【(Ⅰ)と(Ⅱ)について】

    ※共生型放課後等デイサービス事業所については、児童発達支援管理責任者(児発管)を置いている場合のみ算定可能

    ※対象となる児童が他の通所支援事業所も利用している場合、当該事業所と情報交換を行って進めるよう努めること。情報交換を行った場合には、出席者・実施日時・内容の要旨・支援計画シート等に反映させるべき内容を記録すること

    ※本加算は、集中的支援加算を算定する期間においても算定可能

    強度行動障害児の基準とは?(こども家庭庁長官が定める基準)

    本加算の対象となる強度行動障害児は、下記の「こども家庭庁長官が定める基準」により判定されます。
    下記の行動障害が見られる頻度等をそれぞれの列の1点から5点の欄に当てはめ、算出した点数の合計が20点以上であると市町村が認めた障害児・就学児が本加算の対象です(放課後等デイサービス(Ⅱ)は30点以上)。

    強度行動障害児の基準の表

    支援計画シート等とは?

    算定に必要な「支援計画シート等」とは、厚生労働省の「重度訪問介護の対象拡大に伴う支給決定事務等に係る留意事項」における「支援計画シート」と「支援手順書兼記録用紙」を指します。ここでは、支援計画シートと支援手順書兼記録用紙の例をご紹介します。

    ●支援計画シートの例

    支援計画シートの例

    ※「重度訪問介護の対象拡大に伴う支給決定事務等に係る留意事項」厚生労働省、p.5より作成

    ●支援手順書兼記録用紙の例

    支援手順書兼記録用紙の例

    ※「重度訪問介護の対象拡大に伴う支給決定事務等に係る留意事項」厚生労働省、p.6より作成

    3.強度行動障害児支援加算の単位数は?

    児童発達支援の単位数

    • 強度行動障害児支援加算 200単位/日 

      加算開始から90日以内の期間は、さらに500単位/日が追加される

    ※令和6年4月1日以降、新たな要件の下で本加算の算定を開始した日を90日の起算点とします。90日間の期間終了後は、同一事業所において、再度当該児童への支援について算定することはできません。

    放課後等デイサービス(Ⅰ、Ⅱ)の単位数

    • 強度行動障害児支援加算(Ⅰ)(児基準20点以上) 200単位/日

    • 強度行動障害児支援加算(Ⅱ)(児基準30点以上) 250単位/日

      いずれも加算開始から90日以内の期間は、さらに500単位/日が追加される

    ※令和6年4月1日以降、新たな要件の下で本加算の算定を開始した日を90日の起算点とします。90日間の期間終了後は、同一事業所において、再度当該児童への支援について算定することはできません。

    4.強度行動障害児支援加算を取得した場合の算定額

    算定額の例

    ※あくまで一例です
    ※地域区分は計算の便宜上10とする

    ●児童発達支援で、算定対象となる児童1名が月に5回利用している場合(加算開始から90日間の期間終了後)

    200単位×5回=1,000単位
    1,000単位×10=10,000円/月

    ●放課後等デイサービスで、中核的人材研修修了者を配置し、算定対象の児童1名が月に5回利用している場合(加算開始から90日間の期間終了後)

    250単位×5回=1,250単位
    1,250単位×10=12,500円/月

    5.強度行動障害児支援加算の留意点

    こども家庭庁から発表されているQ&Aをもとに、強度行動障害児支援加算の留意点を解説します。

    研修修了者は常勤や常勤専従ではない単なる配置でも算定が可能

    実践研修修了者や中核的人材研修修了者(※放デイのみ)について、常勤や常勤専従ではない単なる配置でも算定できます。

    また、管理者や児童発達支援管理責任者(児発管)が実践研修修了者である場合にも算定は可能ですが、実践研修修了者が児発管である場合、支援計画シート等に基づく強度行動障害がある児童への直接支援は、別の従業者が行う必要があることに注意してください。

    ※参照
    「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等(障害児支援)に関する Q&A VOL.1」こども家庭庁

    6.抜けや漏れなく加算を算定するには?

    以上、強度行動障害児支援加算についてご説明してきました。本加算では、支援計画シート等の定期的な見直しがあったり、支援にあたる従業者によって確認する研修修了者や確認内容などが変わることがわかります。「請求の際に抜けや漏れが起こりそう」と感じられた事業者の方もいらっしゃるでしょう。

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  • 監修:古山 紀子

    行政書士未来法務事務所

    障がい福祉サービス事業を専門に、事業所の立ち上げからその後の運営までサポートを行っている。
    「福祉の現場の方々にも分かりやすく」をモットーに、専門知識をわかりやすく提供し、事業運営における課題解決を支援する。

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