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更新日:2023/12/22
監修:伊藤 誠
| WPP行政書士事務所 代表行政書士

3年ごとに実施される報酬改定。令和3年度では、「児童指導員等加配加算Ⅱ」が廃止され「専門的支援加算」が新設されるなどの変更点がありましたが、報酬改定に伴って加算の内容も変更されます。そんな中、
・加算を漏れなく取得できているか不安
・今後の報酬改定に向けて「現行の加算を一覧で確認したい」
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、本記事では、放デイにおける現行の(2023年時点)加算一覧についてお伝えします。また、報酬の仕組みについてあわせて確認しておきたい方のために、加算とは何かというところから解説していきます。
報酬とは、事業所が提供したサービスの対価として受け取るお金です。事業所が受け取る報酬額は、以下の計算式で定まります。

それでは、次に計算式内の基本報酬・減算・加算とはどのようなものなのか確認していきましょう。
まず、基本報酬は、児童1人が利用した際に発生する報酬です。放課後等デイサービスでは、定員規模やサービス提供時間の区分、医療的ケア児の該当の有無・点数等により報酬単位が定められています。
減算とは、指定基準などのルールを満たさない場合に基本報酬が減額されてしまうものです。
そして、「加算」とは、一定の要件を満たすと上乗せして取得できる報酬のことです。経営を安定させるためには、各加算の要件を確認し、確実に加算を取得できるようにすることが大切です。では次に、どのような加算があるのか確認していきましょう。
放課後等デイサービスに係る主な加算は、以下の通りです。令和3年度(2021年)、令和4年度(2022年)の報酬改定に対応した内容となっていますので、一覧でご確認ください。

それでは、それぞれの加算の内容・算定要件についてもう少し詳しく見ていきましょう。
人員基準に加え、理学療法士等の専門職員、児童指導員等、その他従業者を1以上配置した場合に算定できます。児童発達支援管理責任者が欠如していたり、人員が欠如してる場合、算定ができないため注意が必要です。
〈単位数〉
定員10人以下
理学療法士等 187単位、児童指導員等 123単位、その他 90単位
定員11人以上20人以下
理学療法士等 125単位、児童指導員等 82単位、その他 60単位
定員20人以上
理学療法士等 75単位、児童指導員等 49単位、その他 36単位
※主として重症心身障害児を通わせる事業所の場合は、上記とは単位が異なります。
人員基準に加え、理学療法士等(保育士を除く)の専門職員を1以上配置した場合に算定できます。個別支援計画が作成されていない場合は取得できません。
〈単位数〉
定員が10人以下 187単位
定員が11人以上20人以下 125単位
定員が21人以上 75単位
※主として重症心身障害児を通わせる事業所の場合は、上記とは単位が異なります。
※児童発達支援は5年以上実務経験のある保育士や児童指導員で加算を取得可能となっています。多機能型で運営している場合は児童発達支援の要件もあわせてご確認ください。
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
専門的支援加算とは?算定するための概要を解説
理学療法士等の専門職を配置して、個別支援計画および特別支援計画に基づき支援を行った場合に、障害児1人に対し、所定単位数を算定できます。
〈要件〉
個別支援計画と特別支援計画を作成していること
訓練記録があること
児童指導員等加配加算で理学療法士等(※保育士であれば算定可能)を算定している場合や、専門的支援加算を算定している場合は算定不可
〈単位数〉54単位
個別支援計画に基づき、あらかじめ保護者の同意を得て障害児の居宅等を訪問し、障害児とその家族に対し、相談援助を行った場合に取得できます。
〈要件〉
月に4回まで
居宅以外にも保育所や学校等の児童が長時間滞在する場所での相談援助も認められている ※あらかじめ保育所等の同意や、先生方との緊密な連携が必要です。
相談記録を作成すること
〈単位数〉
所要時間1時間未満 187単位
所要時間1時間以上 280単位
個別支援計画に基づき、あらかじめ保護者の同意を得て事業所内で障害児とその家族に対し、相談援助を行った場合に取得できます。個別の場合とグループの場合で分けられています。
〈要件〉
月に1回まで
30分以上実施すること
同一日に家庭連携加算又は事業所内相談支援加算(Ⅱ)を算定していないこと
相談記録を作成すること
〈単位数〉100単位
〈要件〉
月に1回まで
30分以上実施すること
同一日に家庭連携加算を算定していないこと
相談記録を作成すること
〈単位数〉80単位
保護者から依頼を受け、通所利用者負担額合計額の管理を行った場合に取得できます。
〈要件〉他の事業所との併用がある児童の場合のみ
〈単位数〉150単位
社会福祉士や介護福祉士などの有資格者の割合や、常勤の配置割合等が要件を満たしている場合に取得できます。福祉専門職員配置等加算は全部で3種類あります。従業員が退職したり、常勤から非常勤になったりすることで取得ができなくなるので、請求のたびに確認が必要です。
〈要件〉
児童指導員として常勤で配置されている従業者のうち、「社会福祉士」「介護福祉士」「精神保健福祉士」または「公認心理師」の割合が35%以上
〈単位数〉15単位
〈要件〉
児童指導員として常勤で配置されている従業者のうち、「社会福祉士」「介護福祉士」「精神保健福祉士」または「公認心理師」の割合が25%以上
福祉専門職員配置等加算(Ⅰ)を算定している場合は不可
〈単位数〉10単位
〈要件〉
児童指導員、保育士として配置されている従業者のうち、常勤としての従業者の割合が75%以上(常勤換算方法で計算した場合の割合)
または、児童指導員、保育士として配置されている従業者のうち、常勤としての勤続年数が3年以上従業者の割合が30%以上
〈単位数〉6単位
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
「放デイ・児発」における福祉専門職員配置等加算とは?
児童が利用を予定した日に急病等により欠席、または利用時間が30分以下となった際に、児童や家族との連絡調整や相談援助、児童の状況や相談援助の内容等を記録した場合に取得できます。欠席時対応加算は、2種類あります。
〈要件〉
児童が急病等により欠席し、児童や家族との連絡調整や相談援助を行い、児童の状況や相談援助の内容等を記録した場合に取得できる
月に4回まで
主として重症心身障害児を通わせる事業所で、1月の利用児童が利用定員の80%に満たない場合は1月につき8回まで
〈単位数〉94単位
〈要件〉
・児童が利用した日に、利用前日までに事業所が把握できなかった理由(急病等)により利用を開始したものの利用が30分以下となった場合、児童の状況や支援内容等を記録した場合に取得できる
〈単位数〉94単位
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
欠席時対応加算の記録例|要件や算定回数も解説します
障害児に対して障害児の居宅等または該当児童が通学している学校と事業所等との間の送迎を行った場合に、片道につき所定単位数を取得できます。加算取得の際に、送迎記録が必要です。
〈単位数〉
重症心身障害児を除く障害児 54単位
重症心身障害児 37単位
医療的ケア児(看護職員を伴い送迎した場合) 37単位
※事業所と同一の敷地内や隣接する建物との間での送迎を行った場合は70%に相当する単位数になります。
運営規定に定められている営業時間(送迎に要する時間は含まない。)が8時間以上で、営業時間の前後の時間(延長時間帯)において支援を行った場合に、1日の延長支援に要した時間に応じて取得できます。
〈要件〉
個別支援計画に子育て支援に係る一般施策での受け入れ先が不足している等の理由が記載されていること
直接支援員が1名以上事業所にいること
〈単位数〉
○重症心身障害児を除く障害児
・1時間未満 61単位
・1時間以上2時間未満 92単位
・2時間以上 123単位
○重症心身障害児
・1時間未満 128単位
・1時間以上2時間未満 192単位
・2時間以上 256単位
個別サポート加算には2種類あります。
こども家庭庁長官が定める基準に適合する心身の状態にある児童に対し、支援等を行った場合に、取得できます。一部の地域では受給者証に記載していることが要件になっています。
〈要件〉重症心身障害児の場合の基本報酬を算定していないこと
〈単位数〉100単位
要支援・要保護の児童に対して、児童相談所等との関係機関と連携して支援を行う場合に算定できます。
〈単位数〉125単位
強度行動障害支援者養成研修(基礎研修)を修了した職員を配置し、強度行動障害を有する児童(児基準20点以上)に対して支援を行った場合に算定できます。
〈要件〉
基礎研修修了後、修了書の交付を受けた者が支援すること
市町村が児基準で20点以上と認めた障害児を対象
重症心身障害児の場合の基本報酬を算定していないこと
〈単位数〉155単位
医療機関等から看護職員が事業所を訪問して、障害児に対して看護を行った場合や、職員に対して喀痰吸引等の指導を行った場合に、取得できます。算定には記録が必要です。
医療連携体制加算は全部で7種類あります。
〈要件〉
看護職員が1時間未満の看護を行った場合(記録が必要)
1回の訪問につき8人の障害児まで
医療的ケア区分、重症心身障害児の基本報酬を算定している場合は算定不可
〈単位数〉32単位
〈要件〉
看護職員が1時間以上2時間未満の看護を行った場合(記録が必要)
1回の訪問につき8人の障害児まで
医療的ケア区分、重症心身障害児の基本報酬を算定している場合は算定不可
〈単位数〉63単位
〈要件〉
看護職員が2時間以上の看護を行った場合(記録が必要)
1回の訪問につき8人の障害児まで
医療的ケア区分、重症心身障害児の基本報酬を算定している場合は算定不可
〈単位数〉125単位
〈要件〉
スコア表の項目の欄に規定するいずれかの医療行為を必要とする状態である障害児に対し、4時間未満の看護を行った場合(記録が必要)
1回の訪問につき8人の障害児まで
医療連携体制加算(Ⅰ)・(Ⅱ)・(Ⅲ)を算定している場合は算定不可
医療的ケア区分※、重症心身障害児の基本報酬を算定している場合は算定不可
※1日3人以上の医療的ケア児を看護する場合は医療連携体制加算は算定できず、 医療的ケア区分で算定する必要があります。
〈単位数〉・看護を受けた障害児1人 800単位
・看護を受けた障害児2人 500単位
・看護を受けた障害児3人以上8人以下 400単位
〈要件〉
スコア表の項目の欄に規定するいずれかの医療行為を必要とする状態である障害児に対し、4時間以上の看護を行った場合(記録が必要)
1回の訪問につき8人の障害児まで
医療連携体制加算(Ⅲ)を算定している場合は算定不可
医療的ケア区分※、重症心身障害児の基本報酬を算定している場合は算定不可
※1日3人以上の医療的ケア児を看護する場合は医療連携体制加算は算定できず、 医療的ケア区分で算定する必要があります。
〈単位数〉 ・看護を受けた障害児1人 1,600単位
・看護を受けた障害児2人 960単位
・看護を受けた障害児3人以上8人以下 800単位
〈要件〉
看護職員が認定特定行為業務従事者に喀痰吸引等の指導を行った場合(記録が必要)
看護職員1人に対し、500単位算定できる
医療的ケア区分、重症心身障害児の基本報酬を算定している場合は算定不可
〈単位数〉500単位
〈要件〉
認定特定行為業務従事者が喀痰吸引等を行った場合(記録が必要)
障害児1人に対し、100単位算定できる
医療連携体制加算(Ⅰ)~(Ⅴ)までを算定している障害児については、算定不可
医療的ケア区分、重症心身障害児の基本報酬を算定している場合は算定不可
〈単位数〉100単位
関係機関連携には2種類あります。算定には記録が必要です。
〈要件〉
保護者の同意を得て、障害児が通う保育所、学校等と連携して個別支援計画等を作成した場合(記録が必要)
月に1回まで
〈単位数〉200単位
〈要件〉
保護者の同意を得て、障害児が就職予定の企業や官公庁等との連絡調整、相談援助を行った場合(記録が必要)
1回まで算定可能
〈単位数〉200単位
利用児童が事業所を退所して保育所等へ完全に移行した際に、退所後30日以内に居宅等を訪問して相談援助を行った場合に場合に取得できます。算定には相談記録が必要です。
〈要件〉・1回まで
・退所後に他の社会福祉施設等への入所や入院をする場合等は算定不可
・相談記録があること
〈単位数〉500単位
主として重症心身障害児を通わせる事業所において、人員基準に加え看護師を追加で配置した場合に算定できます。看護職員加配加算は2種類あります。
〈要件〉
スコア表の項目の欄に規定するいずれかの医療行為を必要とする状態である障害児のスコアを合算した点数が『40点以上』であること
2人目以降の看護職員を常勤換算で1以上を配置していること
〈単位数〉133~400単位
〈要件〉
スコア表の項目の欄に規定するいずれかの医療行為を必要とする状態である障害児のスコアを合算した点数が『72点以上』であること
2人目以降の看護職員を常勤換算で2以上を配置していること
〈単位数〉266~800単位
事業所が職員の賃金改善等の待遇改善に向けた取り組みを評価する加算です。福祉・介護職員処遇改善加算は3種類あり、要件を満たすことでうち1つを算定できます。
福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅰ)所定の単位数×8.4%を加算
福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅱ)所定の単位数×6.1%を加算
福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅲ)所定の単位数×3.4%を加算
※所定の単位数・・・基本報酬と減算、加算(上記全ての加算で算定した単位数)により算定した単位数のこと
福祉・介護職員処遇改善加算の算定を前提に経験・技能のある従業者などを対象に処遇改善を図る加算です。福祉・介護職員等特定処遇改善加算は2種類あり、要件を満たすことでうち1つを算定できます。
福祉・介護職員等特定処遇改善加算(Ⅰ)所定の単位数×1.3%を加算
福祉・介護職員等特定処遇改善加算(Ⅱ)所定の単位数×1.0%を加算
※所定の単位数・・・基本報酬と減算、加算(上記全ての加算で算定した単位数)により算定した単位数のこと
職員の月額賃金向上のため、2022(令和4)年度に創設された加算です。ベースアップ等支援加算は処遇改善加算に上乗せして算定します。
〈要件〉
処遇改善加算(Ⅰ)~(Ⅲ)のいずれかを算定していること
加算額の3分の2以上を毎月の賃金引き上げ(「基本給」又は「決まって毎月支払われる手当」)に使用すること ※就業規則等に手当を追記することが必要です
以上が、それぞれの加算の算定要件と単位数です。
提供したサービスや事業所の体制の評価として受け取れる加算を漏れなく算定することは売上を最大化させるために重要です。事業所としては、現在の加算内容を把握し、漏れなく取得できるよう対応していくことが必要不可欠です。
加算を漏れなく取得する重要性はわかっていても、
厚労省の資料を読み解くのが難しい
報酬改定の変更点を確認し、対応していくのが大変
ネットの記事を参考にしても正しいのか判断できない
自治体に聞くにしても1から全部教えてくれるわけではない
といった加算内容を把握する上でのお悩みがある方が多いのではないでしょうか。
加算を取得するまでには「加算を把握する→要件通りのサービス提供・体制を整える→実際に請求を行う」というステップがあります。つまり、先述の難しさを解消し加算内容を正しく把握していくことは、加算を漏れなく取得する上で非常に重要です。
LITALICOでは、報酬の仕組みや加算の内容を学ぶことができる「研修教材サービス」を提供しております。動画を視聴することで、わかりやすく加算の内容をインプットすることができます。報酬改定に対応しているため、変更になった加算についても学ぶことができます。
また、事業所で導入いただくことで、全ての職員様が視聴することができますので、全職員様が加算内容を把握し対応できるような仕組みをつくっていくことにもお役立ていただけます。加算に必要な記録を残すのは、請求担当ではなく現場スタッフであることも多いです。事業所の全員が加算の知識を持つことによって、記録漏れによる加算漏れ等も減らすことに繋がります。

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また、加算内容を把握していても、
加算を請求し忘れた
加算状況の確認や書類の作成等の請求業務に時間がかかる
といったお悩みもあるのではないでしょうか。
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監修:伊藤 誠
WPP行政書士事務所 代表行政書士
障がい福祉サービス事業に専門特化し、放課後等デイサービス・児童発達支援・就労継続支援A型・B型、就労移行支援、生活介護、共同生活援助、居宅介護などの指定申請、変更届、実地指導、運営適正化のコンサルティングを提供している。またWEB上でも積極的に情報発信をおこなう。
著書に『障がい福祉事業の開業・手続き・運営のしかた 改訂2版』。
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