更新日:2023/10/3
令和3年の報酬改定時に、「児童指導員等加配加算Ⅱ」が廃止され「専門的支援加算」が新設されました。専門的支援を必要とする児童のため専門職の配置を評価する加算として、適切な人員配置を行っている事業所は算定することが可能ですが、以下のようなお悩みはないでしょうか?
■専門職員はいるが取得していいのか不安
■加算の情報をどこで調べればいいのか分からない
今回は専門的支援加算の概要について、基本となる人員基準から分かりづらいポイントまでお伝えします。
※令和6年度の専門的支援加算について
この記事は令和5年度までの内容です。令和6年度の報酬改定では、「専門的支援加算」と「特別支援加算」が統合され、「専門的支援体制加算」と「専門的支援実施加算」が新設されました。最新の内容については下記の記事を参照ください。
※本記事はすべての関連情報や各指定権者の解釈等を網羅するものではありません。記事の内容には万全を期しておりますが、実務においては必ずご自身でも指定権者および関係⾏政などの最新情報をご確認ください。ミスを大幅に削減! 児発・放デイに特化した請求ソフトを試してみませんか?
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専門的支援とは令和3年の報酬改定時に新設された、人員基準を上回る数の専門職員等を1人以上配置した際に算定することのできる加算です。
専門的支援加算は「放課後等デイサービス」「児童発達支援」にて算定できる加算となります。
では専門的支援加算の算定要件について、厚労省の資料の原文から順番に確認しましょう。「放課後等デイサービス」「児童発達支援」の両方に該当する専門的支援加算ですが、厚労省の資料を確認すると一部要件に違いがあります。以下、加算算定において重要な部分と合わせて資料から一部抜粋しました。
理学療法士等(保育士を除く)による支援
放課後等デイサービス給付費の算定に必要となる従業者の員数(基準人員)に加え
理学療法士等(保育士を除く)を常勤換算で1以上配置
都道府県知事への届出
理学療法士等(保育士にあっては、5年以上児童福祉事業に従事した者に限る)又は児童支援員(児童指導員として5年以上児童福祉事業に従事した者に限る)による支援
児童発達支援給付費の算定に必要となる従業者の員数(基準人員)に加え
理学療法士等(保育士にあっては、5年以上児童福祉事業に従事した者に限る。)又は児童指導員(児童指導員として5年以上児童福祉事業に従事した者に限る)を常勤換算で1以上配置
都道府県知事への届出
抜粋した厚労省の資料を元に算定要件を要約すると以下の通りです。
人員配置基準にプラスで理学療法士等(保育士を除く)の専門職の職員を常勤換算で1以上配置した場合に算定できる加算
人員配置基準にプラスで理学療法士等(保育士は5年以上児童福祉事業に従事した者)の専門職の職員または、児童指導員(5年以上児童福祉事業に従事した者)を常勤換算で1以上配置した場合に算定できる加算
つまり専門的支援加算を算定する際の「放課後等デイサービス」「児童発達支援」ごとの違いは、人員配置基準にプラスで配置する職員の種別です。
理学療法士等(保育士を除く)の配置が算定要件に含まれる
理学療法士等(保育士を含む)もしくは、児童指導員の配置が算定要件に含まれる
つまり、放課後等デイサービスの専門的支援加算では、「保育士」と「児童指導員」は算定の対象外となっていますが、児童発達支援では、「保育士(5年以上児童福祉事業に従事した者)」と「児童指導員(5年以上児童福祉事業に従事した者)」も算定の対象となっています。
この種別については次の項目で詳しく解説します。
理学療法士等とは具体的には以下のような資格や職種が含まれます。
理学療法士
作業療法士
言語聴覚士
心理指導担当職員
国リハ視覚障害学科履修者
また、放課後等デイサービスと児童発達支援での算定要件の違いにてお伝えした通り、児童発達支援のみ保育士(資格取得後5年以上の児童福祉事業での実務経験がある者)も理学療法士等に含まれます。
算定要件の中に「常勤換算」という言葉が出てきましたが、「常勤」という言葉と何が違うのでしょうか?常勤と常勤換算の違いについて、それぞれの意味を確認しましょう。
当該事業所における勤務時間が、「当該事業所において定められている常勤の従業者が勤務すべき時間数」に達していること
常勤の従業員の1日あたりの勤務時間を「8時間」と定め、1週間に5日勤務とすれば1週間の所定労働時間は40時間となるので、1週間の勤務時間が40時間に達していれば「常勤」となる
また、非正規雇用のパートでも1週間40時間以上働いていれば「常勤」となる
「従業者の勤務延べ時間数」を「常勤の従業者が勤務すべき時間数」で除すること
「従業者の勤務延べ時間数」÷「常勤の従業者が勤務すべき時間数」
常勤の1日の勤務時間8時間(週40時間)とした場合、
週40時間勤務する従業者は、40÷40=「1.0」
週20時間勤務する従業者は、20 ÷ 40 で「0.5」
週30時間勤務する従業者は 30 ÷ 40 で「0.7」(小数点第2位切り捨て)
「従業者の勤務延べ時間数」=40時間+20時間+30時間=90時間
「常勤の従業者が勤務すべき時間数」=40時間
これを上記の計算式にあてはめると「90時間÷40時間=2.2時間(小数点第2位切り捨て)」となり、常勤換算で「2.2」の配置をしていることになります。
専門的支援加算の単位数は、一般型と重症心身障害児型で異なります。以下の表をご確認ください。

このように算定要件などは細かく設定されていますが、算定の際には抜けや漏れなく行う必要があります。LITALICO発達ナビの請求ソフトには、加算に必要な情報のテンプレートがあるため、ミスを削減できて請求業務を効率化することができます。
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こちらは厚労省が発表のQ&Aに記載されている専門的支援加算の留意点です。
最終的な加算の算定可否については自治体に確認することをおすすめしますが、ぜひこちらも参考にしてください。
児童指導員等加配加算と専門的支援加算について、算定する上での優先順位はない
心理指導担当職員は公認心理師などの資格を有する者に限定しない※各自治体で判断が異なる可能性があるので注意。
多機能で午前に児発、午後に放デイの場合に保育士を配置して算定する際に午前・午後両方の時間を合わせて常勤換算1以上であれば算定可能※だたし保育士や児童指導員の場合は、算定できるのは児発のみ
「5年以上児童福祉事業に従事した」ことについて、児童指導員又は保育士の資格を取得した日及び当該日以降に児童福祉事業を行う事業所で子どもへの直接支援に従事した在職期間や従事日数が分かる証明書等により確認することが考えられる。 また、日数については、在職期間の合計が5年以上であって、従事日数の合計が900日以上とすることを想定している。
それでは最後に専門的支援加算の詳細を踏まえて、算定することのできる人員配置についていくつか例をみてみましょう。
児童指導員 1名(常勤)
保育士 1名(常勤)
プラスアルファ 理学療法士 1名(常勤換算1)
この人員配置の場合だと専門的支援加算を算定可能です(児童指導員等加配加算は算定しないものとする)。
放課後等デイサービス給付費の算定に必要となる従業員の員数(基準人員)が「児童指導員1名(常勤)」「保育士1名(常勤)」であり、加えて(プラスアルファとして)「理学療法士1名(常勤換算1)」を配置しているので専門的支援加算の算定が可能ということになります。
児童指導員 1名(常勤)
保育士 1名(常勤)
プラスアルファ 保育士パート2名(資格取得後5年以上の児童福祉事業での実務経験がある者/常勤換算1)
この人員配置の場合だと専門的支援加算を算定可能です(児童指導員等加配加算は算定しないものとする)。
児童発達支援給付費の算定に必要となる従業者の員数(基準人員)が「児童指導員1名(常勤)」「保育士1名(常勤)」であり、加えて(プラスアルファとして)「5年経験ある保育士2名(常勤換算1)」を配置しているので専門的支援加算の算定が可能ということになります。
児童指導員 1名(常勤)
児童指導員 1名(常勤)
その他従業者 1名(常勤)
プラスアルファ 保育士1名(資格取得後5年以上の児童福祉事業での実務経験がある者/常勤換算1)
この人員配置だと専門的支援加算は算定不可です。
放課後等デイサービス給付費の算定に必要となる従業者の員数(基準人員)が「児童指導員1名(常勤)」「児童指導員1名(常勤)」であり、加えて(プラスアルファとして)「5年経験ある保育士1名(常勤換算1)を配置しているが、放課後等デイサービスにおいては保育士は専門的支援加算の対象外であるので、専門的支援加算は算定不可となります。
ただし、このケースであれば児童指導員等加配加算(理学療法士等)は算定可能となります。仮に当該保育士が常勤として勤務することができなかった場合でも、その他従業者1名が常勤として勤務できているのであれば児童指導員等加配加算(その他の従業者)で算定することが可能となります。
今回ご紹介した専門的支援加算だけでなく、加算には数多くの種類があります。提供したサービスや事業所の体制の評価として受け取れる加算を漏れなく算定することは売上を最大化させるため重要です。しかし、この加算算定においてどのような難しさがあるでしょうか。
例えば、
加算の種類が多く、報酬改定で変更されることもあるため算定要件を把握することが難しい
簡易入力システムの加算を入力する箇所やその説明をしているマニュアルが分かりづらくミスが起きやすい
このような難しさを感じている事業所の方も多いのではないでしょうか。
加算を算定するまでには「加算を理解する→体制を整える→手続きをする(加算届を届出る)→要件通りのサービス提供する→実際に請求を行う」というステップがあります。過誤返戻なく請求を行えて初めて給付費が振り込まれるため、加算を知ることから請求を間違いなく行えるように請求周りの整備をしておくことが重要です。
LITALICOでは100施設の運営ノウハウを通して開発した請求ソフトを提供しています。
専門スタッフによるサポート体制がありますので、困りごとなどについて分かりやすくお手伝いをします。
実際の請求業務では各加算に必要な情報がテンプレートとして用意されているため、限りなく抜け漏れを減らして請求業務が行えます。この請求ソフトを導入いただくことによって、煩雑な請求業務のミスを減らして効率的に行うことができるようになります。

LITALICO発達ナビの請求ソフトは直観的で使いやすいデザインをしています。例えば今回の専門的支援加算の請求も2ステップで完了します。
毎月行う業務だからこそ、使いやすく効率化して短時間で行えるように整備することは非常に重要です。
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監修: 向井 博
行政書士向井総合法務事務所 代表 / 株式会社みらい共創パートナーズ 代表取締役
障害福祉サービス事業を専門に、開業や事業所運営の支援、実地指導対策や監査の対応などをおこなう。
また障害福祉・介護分野に特化したスタートアップ支援や経営コンサルティング、M&Aに関するファイナンシャルアドバイスも手掛けている。
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