050-3196-1304
(平日10:00〜17:00)
更新日:2026/2/26
監修:浅井順
| 行政書士浅井事務所

個別支援計画の作成では、「5領域との関連性をどう盛り込めばいいのか?」と迷っていませんか。この記事では、令和6年度報酬改定の変更点を踏まえ、個別支援計画の記入のポイントや具体例までを丁寧に解説します。
【この記事のポイント】
令和6年度報酬改定の要点:5領域との関連性や計画時間等などの項目を追加。こども家庭庁の参考様式に沿った適切な作成が必須。
作成と交付のルール:保護者の同意を得て交付。報酬改定により指定障害児相談支援事業所への交付も新たに義務化。
記入の際の留意点:こども本人や家族の意向を反映し、5領域に基づいた支援目標や内容などを、優先順位を明確にして記載。
個別支援計画は、児童発達支援・放課後等デイサービスのガイドラインにおいて、以下のように定義されています。
事業所のサービスを利用する個々の子どもについて、その有する能力、置かれている環境や日常生活全般の状況に関するアセスメントを通じて、総合的な支援方針や支援目標・達成時期、生活全般の質を向上させるための課題、支援の具体的内容、支援を提供するうえでの留意事項などを記載する計画のこと※参照
まず、サービス提供に関わる大きな流れは以下のようになります。

個別支援計画は、インテークやアセスメントを基に、児童発達支援管理責任者(児発管)が原案を作成します。原案を支援会議(策定会議)で他のスタッフと多角的に検討したうえで決定し、保護者の同意を経てサービスに反映していきます。
また、令和6年度報酬改定により、個別支援計画は保護者のほか、指定障害児相談支援事業所にも交付する必要があります。
個別支援計画に基づいたサービスを提供するだけではなく、6か月に1回以上は個別支援計画を見直すモニタリングを実施し、お子さまの変化や成長を踏まえて計画を再検討することが重要です。
※LITALICOでは、個別支援計画作成機能も備えた「施設運営ソフト(請求ソフト)」をご用意しています。ぜひ下記よりお気軽に資料をご請求ください。
「LITALICO発達ナビの施設運営ソフト」の資料をもらう【無料】
児発・放デイにおいて非常に重要な個別支援計画ですが、具体的にどのような項目をどのような様式で記載すればよいのでしょうか。
令和6年度報酬改定に伴い、令和6年4月以降の個別支援計画には以下の内容を記載する必要があります。
①「時間区分」の導入に伴う、個々の障害児の日々の支援に係る計画時間等
②「延長支援加算」の見直しに伴う、個々の障害児の日々の延長支援時間等
③個々の障害児の「5領域(※)との関連性」を明確にした支援内容と、「インクルージョンの観点」を踏まえた取組み等
※5領域:「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」
この新しい個別支援計画は、こども家庭庁が公表している参考様式(【別紙1】個別支援計画様式(参考))を活用し、作成・見直しをすることとされています。この様式には、③を盛り込んだ「個別支援計画」と、①と②を盛り込んだ「別表」が入っています。
なお、令和6年11月以降は、この「個別支援計画」+「別表」の形、または①計画時間と②延長支援時間を盛り込んだ「個別支援計画」の形で対応することとなります。詳しくは、下記の資料をご確認ください(1つ目:p.4、2つ目:「支援の標準的な提供時間等」の欄)。
※参照
以下に、こども家庭庁の参考様式をご紹介します。


※いずれも「【別紙1】個別支援計画様式(参考)」こども家庭庁より作成
では、どのようなことに留意し、どのような内容を記載すればよいのでしょうか。以下に個別支援計画の各項目の記入ポイント(留意点)をご紹介します。
なお、各項目の詳細などについては、こども家庭庁の下記リンク先の資料を参照ください。こちらには、作成の留意点や記載例などがまとめられています。
「個別支援計画作成にあたっての留意点及び記載例について」こども家庭庁
※参照
「【別紙1】個別支援計画の記載のポイント」こども家庭庁
個別支援計画の作成に当たっては、子どもの意思の尊重(年齢及び発達の程度に応じた意見の尊重等)がとても大切。子ども本人や家族の意向を聴いたうえで、家族より得た情報や子どもの発達段階や特性等を踏まえて整理して記載する。
1年間を目途に(それ以上の期間も可)、子ども・家族・関係者が共通した状況や課題への認識と支援の見通しやイメージを持つことができるよう、事業所としての子ども等の状況の見立てと支援の仕方の方針を、以下の観点も踏まえながら記載する。
障害児支援利用計画、障害児支援担当者会議で求められている事業所の役割
支援場面のみではなく、家庭や通っている保育所等(保育所や幼稚園、放課後児童クラブ等)、学校等での生活や育ちの視点
保育所等の併行利用や移行、同年代の子どもとの仲間づくり等のインクルージョン(地域社会への参加・包摂)の視点
子どもが事業所を継続的に利用している場合には、個別支援計画のモニタリング結果を踏まえたPDCAサイクルによる支援の適切な提供の視点
総合的な支援の方針で掲げた内容を踏まえ、概ね1年程度で目指す目標を設定して記載する。
長期目標で掲げた内容を踏まえ、概ね6か月程度で目指す目標を設定して記載する。
子どもの利用頻度や発達の程度に応じて、欄の増減等のアレンジは適宜行ってよい。
※「本人支援」「家族支援」「移行支援」については必ず記載し、「地域支援・地域連携」については必要に応じて記載するが、事業所で積極的に取り組むことが望ましい。
<本人支援>
アセスメントやモニタリングに基づき、子どもが将来、日常生活・社会生活を円滑に営めるようにする観点から、5領域との関連性を含めて本人への発達支援を記載する。
5領域との関連性については、5つの領域すべてが関連付けられるよう記載する。相互に関連する部分や重なる部分もあると考えられるため、5つの欄を設けて個々に異なる目標を設定する必要はないが、各領域との関連性については必ず記載する。
<家族支援>
子どもの成長・発達の基盤となる親子関係や家庭生活を安定・充実させる観点から、家族支援について記載する。
【家族支援の例】
子どもの発達状況や特性の理解に向けた相談援助、講座やペアレントトレーニングの実施
家族の子育てに関する困りごとに対する相談援助
レスパイトや就労等の預かりニーズに対応するための支援
保護者同士の交流の機会の提供(ピアの取組み)
きょうだいへの相談援助等の支援
子育てや障害等に関する情報提供 等
<移行支援>
インクルージョン(地域社会への参加・包摂)を推進する観点から、支援の中に「移行」という視点を取り入れ、子どもや家族の意向等も踏まえつつ、保育所等の他のこども施策との併行利用や移行に向けた支援、同年代の子どもとの仲間づくり等の「移行支援」について記載する。
※移行支援の視点をもった本人支援や家族支援を行う場合、「項目」の欄は切り分けることなく、「本人支援」「家族支援」と「移行支援」の併記で差し支えない
<地域支援・地域連携>
子どもと家族を中心に包括的な支援を提供する観点から、その子ども・家族の生活や育ちの支援に関わる保健・医療・福祉・教育・労働等の関係機関や障害福祉サービス等事業所等と連携した取組みについて記載する。
※移行支援の取組みとして記載している場合は再掲する必要はない
支援期間終了の際(モニタリング時)に到達できているであろう「子ども本人や家族の状況」を、具体的な到達目標として記載する。到達目標については、子ども本人や家族が主語となるよう記載することを基本とする。
子ども本人や家族の意向等だけでなく、アセスメントの結果も踏まえて、必要と考えられる支援ニーズも含めて目標設定を行うこと。
支援目標(具体的な到達目標)に向けて、事業所がどのような支援・工夫・配慮を行うのかを具体的に記載する。
「本人支援」については、具体的に設定した支援内容と5領域との関連性を記載する。支援内容と関連する5領域が複数にまたがる場合には、関連する領域をすべて記載する。
「家族支援」「移行支援」「地域支援・地域連携」については、家族や関係機関への具体的な働きかけや取り組み等を記載する。これらの項目には5領域との関連性の記載は不要。
支援目標を達成するために必要となる期間を設定する。個別支援計画は6か月に1回以上の見直しが求められているため、達成時期も最長6か月後までとする。1~3か月で達成する目標も積極的に検討していくこと。
主として支援を提供する担当者の氏名や職種等を記載する。「移行支援」や「地域支援・地域連携」において関係機関との連携を行うことを支援内容に設定している場合には、具体的な連携先である機関名等を記載する。
支援内容の取組みが加算の算定を想定している場合には、算定する加算や頻度等について記載する(例:子育てサポート加算、家族支援加算、関係機関連携加算 等)。
個別支援計画とは別に計画を作成することが必要な加算についても、個別支援計画との関連性を記載する(例:専門的支援実施加算、自立サポート加算 等)。家族の役割、支援の進め方等、支援について補足事項があれば記載する。
子どもの支援ニーズと課題、現在と当面の生活の状況等を踏まえて、「本人支援」の取組みの優先順位を設定する。子どもの発達段階や特性等について子どもや家族と共通理解を図り、共に考えながら設定することが望ましい。
優先度がつけられない、または判断できない場合には、空欄や同じ番号としてもよい。「家族支援」「移行支援」「地域支援・地域連携」については、優先順位の記載は不要。
アセスメントに基づく子どもの状態像の把握を適時に行いながら、PDCAサイクル(Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)で構成されるプロセス)により適切な支援の提供を進めることが必要である。
個別支援計画の作成後も、継続的なアセスメントにより子どもの状況等を把握するとともに計画に基づく支援の実施状況等を把握し、モニタリングの際には作成した個別支援計画に定めた支援目標への達成状況等の評価を行い、これを踏まえて個別支援計画の見直しを行うこと
上記のポイントを踏まえ、お子さま一人ひとりに合った個別支援計画を作成していきましょう。
LITALICOの研修教材サービスでは、お子さまの行動観察や分析を手助けする「ストラテジーシート」をご用意しています。指定の順番に沿って記入するだけで、誰でも簡単に行動分析ができるツールです。
「LITALICO発達ナビの研修教材サービス」の資料をもらう【無料】
こども家庭庁より、上記のポイントを踏まえた「個別支援計画の記入例」が公表されていますので、下記にご紹介します。

※「【別紙3】個別支援計画(参考記載例)」こども家庭庁より作成

※「【別紙2】個別支援計画別表(記入例)」こども家庭庁より作成
以上、個別支援計画の作成の流れから具体的な記入内容までをお伝えしました。
こうした作成業務をスムーズに進めるためのツールとして、LITALICO発達ナビでは「施設運営ソフト」をご用意しています。①請求ソフト、②個別支援計画作成機能、③保護者連絡機能などを備えていますので、運営や請求の負担を減らしたい方は、ぜひ下記よりお気軽に資料をご請求ください。

※なお、専門家執筆による「相談援助」や「環境調整」などのコツをまとめた記事もございます。ぜひご覧ください。
相談援助とアセスメント:相談援助とアセスメントの基本とコツとは?
ペアトレ×個別編:児発・放デイのための「ペアトレ」入門【個別編】
ワーキングメモリ:【児発・放デイ】ワーキングメモリとは?
監修:浅井順
行政書士浅井事務所
行政書士浅井事務所の浅井順と申します。
障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス事業の開業の支援、開業後の運営のサポート、実地指導対策を行っております。
開催中のWEBセミナー
児発・放デイの施設運営に関するお役立ち情報などをお伝えします。
無料
詳細・日程を見る
LITALICO発達ナビ for Business
関連サービス
© LITALICO Inc.