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更新日:2024/1/24
監修:吉川 彰太郎
| 行政書士

目前に迫った令和6年度報酬改定。事業所の経営において大きな転換点となることが予想されるため、事業所としては最新情報を掴み、できることから準備を進めていくことが重要です。
一方で、
✓最新情報をどこでチェックすればよいのかわからない
✓資料が膨大でなかなか理解しきれない
✓現行ではどのようなルールだったか思い出せない
上記のようなお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
厚生労働省及びこども家庭庁では、様々な会議体で令和6年度の報酬改定について議論が行われてきました。そして2023年12月6日に厚生労働省から「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の基本的な方向性について」という資料が公開されています。今回の記事ではこの最新資料の中からBCPに着目し、お伝えしていきます。
令和6年度報酬改定に対応した「業務継続計画未策定減算」の記事は下記を参照ください。
「児発・放デイ」における業務継続計画未策定減算とは?【令和6年度報酬改定対応】
※本記事はすべての関連情報や各指定権者の解釈等を網羅するものではありません。記事の内容には万全を期しておりますが、実務においては必ずご自身でも指定権者および関係⾏政などの最新情報をご確認ください。先述の通り、2023年12月6日に厚生労働省から「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の基本的な方向性について」という資料が公開されました。来年度報酬改定の方向性が書かれたこの資料ですが、BCPに関しては以下のように記載があります。
障害福祉サービスにおいても、介護報酬と同様、感染症もしくは自然災害のいずれかの業務継続計画が未策定の場合、基本報酬を減算する。
厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の基本的な方向性について」P26
介護報酬では、11月27日の社会保障審議会介護給付費分科会にて、感染症や自然災害を想定したBCP(業務継続計画)を策定していない施設・事業所に基本報酬の減算を導入するといった方向性が出されています。障害福祉サービスについても介護報酬の方向性が踏襲された形になります。
BCP(ビー・シー・ピー)とは Business Continuity Plan の略称で、業務継続計画などと訳されます。不測の事態が発生しても、重要な事業を中断させない、または中断しても可能な限り短い期間で復旧させるための方針、体制、手順等を示した計画のことです。
不測の事態とは、以下のような事態が考えられます。
大地震等の自然災害
感染症のまん延
テロ等の事件
大事故
サプライチェーン(供給網)の途絶
突発的な経営環境の変化 など
特に感染症対策、自然災害対策にかかるBCPの整備・運用状況については実地指導においても確認が求められます。必ず整備するようにしましょう。また、これらの対策だけでなく事業として売上を維持できるようにするためにはどのような体制を築くべきか?の観点を盛り込むことも重要です。
では、児童発達支援・放課後等デイサービスにとってなぜBCPが重要なのでしょうか。
児童発達支援・放課後等デイサービスなどの障害福祉サービスは、通所するお子さまやご家族の生活を支える上で欠かせないものになります。つまり、お子さまやご家族の生活を支えるためにサービスを途切れさせてはいけないということです。しかし、近年は大規模な災害の発生が見られるだけでなく、新型コロナウイルスの蔓延もありました。
各事業所において、不測の事態が起きても適切な対応を行い、その後もお子さまや保護者様に必要なサービスを継続的に提供できる体制を構築していくことは、障害福祉サービスがその役割を果たすうえで非常に重要であると言えます。
そんな重要度の高いBCPですが、現在はどのようなルールが定められているのでしょうか。
BCPは令和3年度の報酬改定にて全ての障害福祉サービス等事業者に対して策定と運用が義務化されました。3年間の経過措置が設けられ、令和6年度から完全な義務化となります。
つまり、現状は義務化に向けた経過措置期間となっています。
来年度から策定と運用が義務化され、未策定の場合等は減算になる可能性があるBCP。児童発達支援・放課後等デイサービスでは策定が急務になります。このBCP、どのように策定・運用していけばよいのでしょうか。BCPの策定と運用は、大まかに以下の3つのプロセスに分けることができます。
①方針を立てる
②計画を立てる
③点検・是正する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
方針とは、BCP策定の旗印となるものです。自事業所の地理的条件や現状の防災に関する取り組み、事業所の果たすべき役割を鑑みて、基本方針等を検討し、記載していきましょう。
計画とは、BCPの中心となる部分です。平時から緊急時まで様々な場面を想定し、どのような準備や行動が必要かを記載していきます。記載内容は「平時の対応」「緊急時の対応」「他施設との連携」「地域との連携」と大きく4つの項目に分けることができますが、特に障害福祉事業における基準省令等においては、以下の項目を必ず盛り込む必要があります。
平時からの備え
初動対応
感染拡大防止体制の確立
平常時の対応
緊急時の対応
他施設および地域との連携
BCPを共有し、平時から研修・訓練を⾏いましょう。その際、インフラ・設備・納品が止まった場合や責任者不在の場合等、様々な状況の想定が必要です。また、最新の動向や訓練等で洗い出された課題をBCPに反映させる等、定期的に⾒直し、是正していくまでがBCP策定になります。
ここまでご説明した通り、児童発達支援・放課後等デイサービスにおいてBCPは非常に重要であり、今後は実施が義務化され、減算も適用されるため経営においても重要な観点になっていきます。一方で、
策定したいが、何から始めればよいかわからない
策定したものの、抜け漏れがないか不安
策定したものの、スタッフ全員への浸透が難しい
策定したものの、いざというとき運用可能か不安
上記のようなお悩みもあるのではないでしょうか。
BCPを策定していくためには、まずは厚生労働省のガイドラインやひな型を読み込み、策定を推進していくことが必要になります。また、策定したBCPに過不足がないかに関しても、ガイドラインやひな形と策定したBCPを照らし合わせ、確認をしていくだけではなく、訓練と見直しを確実に実施し、内容をアップデートしていくことが必要です。
また、運用を念頭に置けば、スタッフ全員が防災や感染症予防・対策についての知識を深めておくことが重要になります。
LITALICOでは、研修教材サービスを提供しております。例えば、防災ひとつを取っても地震や火災など様々です。LITALICOでは地震だけでなく火災や風水害、防犯についても知識を深めることができる動画を視聴でき、事業所に導入していただくことで、スタッフ全員が知識を深めることができます。

また、BCPの策定方法について詳細に策定手順を説明した経営層向けの動画も近日のリリースを予定しております。ご関心あるようでしたら、以下からお問い合わせいただけますと幸いです。


監修:吉川 彰太郎
行政書士
「官民から信頼される事業を設計する」をミッションに、障害福祉事業所の経営支援を専門とする。
放課後等デイサービスで管理者兼児童指導員として勤務のち独立。行政書士ヨシカワ事務所のサイトで福祉事業所向けの制度解説にも取り組んでいる。
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