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更新日:2024/3/29
監修:北浦千加
| 行政書士きたうら総合事務所 行政書士

目前に迫った令和6年度報酬改定。厚生労働省及びこども家庭庁では、改定に向けた議論が着々と進んでおり、その議論内容を纏めた資料も順次公開されています。
今回の記事では、2024年2月6日に厚生労働省HPにて公開された「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」の資料の中から、預かりニーズへの対応に関する内容をピックアップし、お伝えしていきます。
令和6年度報酬改定に対応した「延長支援加算」の記事は下記を参照ください。
「放デイ・児発」における延長支援加算とは?【令和6年度報酬改定対応】
※本記事はすべての関連情報や各指定権者の解釈等を網羅するものではありません。記事の内容には万全を期しておりますが、実務においては必ずご自身でも指定権者および関係⾏政などの最新情報をご確認ください。先述の通り、2024年2月6日に厚生労働省から「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」という資料が公開されました。
この資料の中では、以下3つの基本的な考え方を軸とし、各サービスの報酬・基準についての見直し内容が取りまとめられています。
障害者が希望する地域生活を実現する地域づくり
社会の変化等に伴う障害児・障害者のニーズへのきめ細かな対応
持続可能で質の高い障害福祉サービス等の実現のための報酬等の見直し
今回はこの資料の中の「8 障害児支援 」に書かれている児童発達支援及び放課後等デイサービス預かりニーズへの対応に関する内容に着目していきます。
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預かりニーズへの対応については、基本報酬と加算に以下のような変化が見られます。
基本報酬における支援時間の下限の設定
基本報酬における時間区分の創設
延長支援加算の見直し
ひとつひとつ確認していきましょう。
基本報酬について、発達支援に対するきめ細かい評価とする観点から、極めて短時間の支援(30分未満)は算定対象から原則除外されます。
※30分未満の支援については、個別支援計画に基づき周囲の環境に慣れるために提供時間を短時間にする必要がある等の理由があり、短時間の支援が必要であると市町村が認める場合にのみ所定単位数を算定できます。
個別支援計画に定めた個々の利用者の支援時間に応じた評価が可能となるよう、支援時間による区分が設けられます。区分は以下の3区分です。
時間区分1:30分以上1時間30分以下
時間区分2:1時間30分超3時間以下
時間区分3:3時間超5時間以下
また、留意事項として以下の事項が挙げられるため必ず確認しておきましょう。
放課後等デイサービスの場合、時間区分3「3時間超5時間以下」は学校休業日のみ算定可能
児童発達支援における5時間を超える長時間の支援、もしくは放課後等デイサービスにおける平日に3時間、学校休業日に5時間を超える長時間の支援については、延長支援加算によって評価される ※次項「延長支援加算の見直し」を参照
時間区分は個別支援計画に定めた支援時間で判定することを基本
事業所の都合で支援時間が短くなった場合は、実支援時間で判定することとし、欠席時対応加算(Ⅱ)については廃止
参考:厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」
2でご紹介した基本報酬における時間区分の創設を実施したうえで、一定の時間区分を超えた時間帯の支援については、預かりニーズに対応した延長支援として延長支援加算を算定できます。
延長支援加算
単位数:
延長1時間未満(障害児)61単位/日
延長1時間未満(重症心身障害児)128単位/日
延長1時間以上2時間未満(障害児)92単位/日
延長1時間以上2時間未満(重症心身障害児)192単位/日
延長2時間以上(障害児)123単位/日
延長2時間以上(重症心身障害児)256単位/日
要件:
営業時間が8時間以上であり、営業時間の前後の時間において支援を行った場合
人員基準により置くべき直接支援職員1名以上を配置する
延長支援加算
単位数:
延長30分以上1時間未満(障害児)61単位/日
延長30分以上1時間未満(重症心身障害児・医療的ケア児)128単位/日
延長1時間以上2時間未満(障害児)92単位/日
延長1時間以上2時間未満(重症心身障害児・医療的ケア児)192単位/日
延長2時間以上(障害児)123単位/日
延長2時間以上(重症心身障害児・医療的ケア児)256単位/日
要件:
基本報酬における最長の時間区分に対応した時間(児童発達支援:5時間、放課後等デイサービス:平日3時間、学校休業日5時間)の発達支援に加えて、当該支援の前後に預かりニーズに対応した支援を計画的に行った場合
職員を2名以上[うち1名は人員基準により置くべき職員(児童発達支援管理責任者を含む)]を配置する・延長30分以上1時間未満の単位は、利用者の都合等で延長時間が計画よりも短くなった場合に限り算定可能
参考:厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」
このように、基本報酬の時間区分を前提にした延長支援加算の要件が組まれたうえで、職員配置については、安全確保の観点から2人以上の配置を求めるとともに、児童発達支援管理責任者の対応も認めるなど見直しが実施されました。
ではなぜ、預かりニーズへの対応の重要性が改めて捉えられ、延長支援への評価について見直されることとなったのでしょうか?
預かりニーズへの対応が重要視される背景を理解するために、まずは家族支援の重要性について振り返ります。
放課後等デイサービスガイドラインの中では、放課後等デイサービスの基本的役割は以下の3つとされています。
子どもの最善の利益の保障
共生社会の実現に向けた後方支援
保護者支援
そしてこの中の「保護者支援」については、以下のように言及されています。
放課後等デイサービスは、保護者が障害のある子どもを育てることを社会的に支援する側面もあるが、より具体的には、
・子育ての悩み等に対する相談を行うこと
・ 家庭内での養育等についてペアレント・トレーニング等活用しながら子どもの育ちを支える力をつけられるよう支援すること
・保護者の時間を保障するために、ケアを一時的に代行する支援を行うこと
により、保護者の支援を図るものであり、これらの支援によって保護者が子どもに向き合うゆとりと自信を回復することも、子どもの発達に好ましい影響を及ぼすものと期待される。
保護者の就労等により預かりの必要性が生じる場合、預かり先としては保育所等や日中一時支援等の機関やサービスも存在します。
しかしながら、上記のガイドラインに示された役割を読み解くと、放課後等デイサービスをはじめとした障害児支援においては、お子さまだけでなくその家族(保護者)に対しても支援を行うことが求められており、具体的には「ケアを一時的に代行する支援を行う」、つまり預かり的な支援に対応することも必要である、と捉えられます。
実際に、令和5年3月の「障害児通所支援に関する検討会報告書」でも、保護者の就労等による預かりニーズについては、家族全体を支援する観点から、こどもと家族のアセスメントを踏まえて、児童発達支援や放課後等デイサービスにおいても対応することが重要とされています。
参考:厚生労働省「障害児通所支援に関する検討会報告書」P12・14
上記のような役割に基づき預かりニーズへの対応を行っている場合、従来は「延長支援加算」の算定によって評価がされていました。
営業時間が8時間以上であり、営業時間の前後(延長時間帯)に基準人員となる職員を1名以上配置して支援を行った場合に、その時間の長さに応じた単位数を算定できるという仕組みです。
ここまで、家族支援の一環としての預かりニーズとその評価についてお伝えしましたが、やはり児童発達支援・放課後等デイサービスで前提としなければならないのは「子どもに対する発達支援」となります。つまり、発達支援(総合的な支援)を行うことを基本としながら、それと併せて預かり的な支援を行うことが重要です。
このことを踏まえて、報酬改定に向けた検討会では以下の内容が議論されました。
預かり的な支援については、個別支援計画に位置付けて実施するなど、その必要性を丁寧に判断し実施される必要がある
発達支援の時間帯とは別に、見守りの要素が強い時間帯となることにも留意して、評価について検討する必要がある
重症心身障害児、医療的ケア児等の受け入れに関しては、身体的ケアの必要性があることから、そうした観点も踏まえて評価について検討する必要がある
延長時間帯の職員配置の見直しについては、こうした議論が反映されたものと考えられます。
改定内容を最後にまとめると以下の通りとなります。
基本報酬における支援時間の下限の設定
基本報酬における時間区分の創設
延長支援加算の見直し
また、今後の児童発達支援・放課後等デイサービスにおいては、発達支援を前提としながらも、家族支援の役割を果たすために預かり的支援へも対応することが求められるのも重要なポイントです。
ただし、支援時間に対する基本報酬や加算の算定のしかたが変わることに対して、
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監修:北浦千加
行政書士きたうら総合事務所 行政書士
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