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更新日:2026/7/6

放課後等デイサービス・児童発達支援事業の開業・立ち上げに必要な資金と内訳を解説!

監修者:辻田 健悟

| 行政書士 社会保険労務士
アンテリジャンス行政書士事務所

  • 目次

    1.放デイ・児発の開設前に知っておきたい開設資金の内訳

    開業に必要な初期費用の画像

    放課後等デイサービス・児童発達支援事業を新規に開設するためには、約1,500万円程度かかります。全額自己資金ではなく、銀行融資等も活用して調達しましょう。

    開設の3か月前までには自治体に提出する指定申請に必要な申請書類を用意しなければならないため、開設6~3か月前を目安に申請準備を進めていく必要があります。その準備のなかには「物件の契約」「備品の購入」等のコストがかかるものもあります。

    放デイ・児発の新規開設時に必要な資金は、上記のように、開設までに必要な「初期費用」と、開設後数か月分の「運転資金」の2種類があります。それぞれの項目や金額について詳しくご紹介します。

    2.放デイ・児発の開設までにかかる初期費用の内訳を解説!

    開設までに必要な主な初期費用には以下の項目があります。

    • 不動産(物件取得費用と内装費用)

    • 施設の保険

    • 求人費用

    • 利用者募集に関する費用

    • 備品購入費

    • 車両購入・保険費

    ❶ 不動産(物件取得費用と内装費用)

    不動産費用は、大きくは「物件取得費用」と「内装費用」に分けられ、合計で100万〜800万円ほどかかります。下記が、物件取得費用と内装費用の詳細です。

    物件取得費用の内訳は、敷金・礼金・仲介手数料・前家賃です。エリアや物件条件によりますが80万〜300万円ほどかかります。

    物件の内装費用は、物件の状態や規模にもよりますが、20万〜500万ほどかかります。たとえば、戸建て物件を選択する場合は、内装費用がほとんどかからないケースもあります。
    また、「購入する」か「賃貸で借りる」かによって、「一括支払い」、または「家賃としてランニングコストになる」など、支払い方法は異なります。

    ❷ 施設の保険

    目安として施設賠償保険が約6万円、火災保険が約2万円かかると見込んでおきましょう。そのほかにも、放デイ・児発に通うお子さま向けのケガや事故に備えた保険、施設向けの損害賠償保険の加入等も必要に応じて検討します。詳しくは以下のページをご参考ください。

    ●損害賠償保険に関する記事はこちら
    【放デイ・児発】施設運営で知っておきたい損害保険!怪我・火災・地震に備えを

    ❸ 職員の求人費用

    求人広告を出すには様々な媒体があり、掲載型課金や成果課金型、クリック課金型などがあります。たとえば、人員配置義務のある「児童発達支援管理責任者」や「児童指導員・保育士等」のスタッフ全員(管理者兼児童発達支援管理責任者1名、保育士2名)を成果課金型の求人広告媒体で募集する場合は、約90万円程度はかかる可能性があります。

    放デイ・児発事業では、リファラル採用(縁故採用)で職員を採用することも可能なため、ご自身の周りで人員基準を満たす人材を確保できる場合は求人費用はかかりません。

    何名か魅力的な人材を採用できたら、おすすめの友人知人がいないか聞きながら人伝いに集めていくのも一つの手段です。

    ●職員採用に関する記事はこちら
    【放デイ・児発ならではの採用ノウハウ】児発管と指導員が求職時に見ているポイントはこれ! 

    ❹ 利用者募集に関する費用

    放デイ・児発の施設数は、近年増加傾向にあります。利用されるお子さまの居場所が増えていくのはよいことですが、施設間での利用者募集の競争も激しくなっています。

    利用者募集の広報は、WEBサイト、パンフレット、名刺作成、広告媒体への掲載等があり、すべて活用すると、40万~60万円ほど費用がかかる可能性があります。
    より効果の高い媒体を取捨選択し、コスト削減をしつつ、より多くの方へ情報を届けられる方法を検討するとよいでしょう。

    ●利用者募集に関する記事はこちら
    放課後等デイサービス・児童発達支援事業の利用者獲得を成功させる方法とは?

    ❺ 施設運営で必要な備品購入費

    放デイ・児発の運営では多くの備品を用意する必要があります。

    • ロッカー 数台

    • 机と椅子 数台

    • PC 2台以上

    • 複合機(プリンター・コピー機)

    • 鍵付きの書庫

    • 冷蔵庫、洗濯機、レンジ、掃除機

    • テレビ

    • 絵本、おもちゃ、教材等

    • 嘔吐処置、手当用の薬箱等の衛生管理備品

    • 指挟み防止や滑り止め等の安全管理備品

    • トランポリン、バランスボール等の運動用具

    • 手作りおやつを提供する場合はホットプレート等の調理器具

    これらの購入費用を合わせると、約80万円はかかると見込んでおくとよいでしょう。  

    ❻ 車両購入費・自動車保険

    送迎サービスをする場合、車両が必要となります。送迎する範囲や利用者数によって必要台数は異なりますが、通常2〜3台は必要と言われています。

    車両によって費用は上下しますが、自動車保険の加入と合わせると車両費約130万円+保険代約15万円とした場合で3台そろえた場合、必要な費用は約440万円以上かかると見込んでおくとよいでしょう。

    また、初期費用を抑えるために、リース車を選択される方もいます。車種やリース会社にもよりますが、月額3万円台〜6万円台が目安となります。

    3.放デイ・児発の開設後には数か月分の「運転資金」が必要!

    運転資金とは「人件費や経費の支払いから売上が入金するまでの期間の時間的なズレ」を補うための必要資金を指します。

    放デイ・児発の運営では毎月「人件費」や「経費」の支払いがありますが、放デイ・児発はサービス提供月の2か月後に収入が得られるビジネスモデルなので、最初の2か月分は収入がありません。そのため、最低でも2か月分の運転資金が必要です。

    ❼ 毎月の人件費

    従業者の給与は地域によっても異なりますが、ここでは以下の場合を想定して人件費をご紹介します。

    • 管理者兼児童発達管理責任者:(月給)350,000円

    • 従業者(常勤)  :(月給)230,000円

    • 従業者(非常勤) :(時給)1,200円

    この給与で、たとえば管理者兼児童発達管理責任者1名、従業者(常勤)3名、従業者(非常勤)2名(週3×6h)を配置する場合、1か月にかかる人件費は約120万円かかると見込んでおくとよいでしょう。

    実際に配置する従業者の数は、事業所の定員や提供するサービス内容、算定する加算によっても異なります。また従業者によって、法定福利費や通勤手当等が加わる場合、最低135万円ほどかかります。

    基準を満たす最少人数で開業するのか、児童指導員を増やして加算を取得するのか、事務や送迎のスタッフを配置するのかなどを検討し、実際にどの程度費用がかかるかを計算しておきましょう。

    ❽ 毎月の経費

    • 施設の家賃

    • 水道光熱費

    • 請求ソフト代

    • 広告代

    • 税理士・社労士への報酬

    • 駐車場代

    • ガソリン代

    代表的な経費は以上の通りですが、それ以外にも細かい経費が発生します。

    送迎サービスの実施、家賃によって経費は上下しますが、月に約50万〜70万円の経費がかかる可能性もあります。  

    4.開設に必要な資金の総額は? どうやって資金調達する?

    平均的な規模の施設を開設する場合、エリア、施設の大きさ、内装や設備によりますが、初期費用は約800万円以上程度が必要となる可能性があります。また放デイ・児発の収益は開設して2か月後に得られるため、その分の運転資金を考慮し、数か月分の運転資金は約700万円程度が必要となる可能性があります。上記をまとめると、開設に必要な資金は約1,500万円程度かかる可能性があります。

    これから新規開設をする場合、これだけの金額を「自己資金のみ」でまかなうことは難しい場合が多いため、自己資金に加えて、銀行融資等を活用し資金調達するケースが多いです。資金調達がなければ、物件の契約や広報などの準備にも遅れが生じる可能性もあるため、融資を活用する場合は、できる限り早い意思決定が必要です。

    ●資金調達の方法に関する記事はこちら
    開業時だけ申請可能なものも!放課後等デイサービス・児童発達支援事業開設時の資金調達のコツ

    5.資金の内訳以外にも開設準備で知っておくべきことは?

    資金の内訳、資金調達ができた後にも、放デイ・児発に適した物件探し、利用者募集や職員の採用など、放デイ・児発の開設準備はおおよそ6か月ほどかけて続きます。1つひとつ丁寧にこなすことも大切ですが、放デイ・児発の開設専門のアドバイザーから助言を得ながら進めていくと、限られた時間の中で効率的に準備を進めることができます。

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  • 監修者:辻田 健悟

    行政書士 社会保険労務士
    アンテリジャンス行政書士事務所

    障がい福祉に特化した士業グループ、アンテリジャンスグループの行政書士事務所で所長を務める。
    寄り添いをテーマに、障がい福祉事業所の運営をサポートしている。

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