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更新日:2026/7/6

放課後等デイサービス・児童発達支援施設の内装や備品の7つのポイント!少しの工夫で安全・安心に 

  • 目次

    1.命にも関わる、放デイ・児発の「安全に過ごせる環境設定」

    施設の運営基準にもよりますが、放デイ・児発ではお子さまが1日10名前後利用されます。 事故やケガなく1日を過ごせることが大前提である中、例えば、衝動性が強い、力の加減が難しい、感覚が鈍い、自分の体のボディーイメージがついていない、不器用、など特性の凸凹があるお子さまも多く、事故やケガをするリスクは十分に考えられます。

    例えば...

    • 衝動性が高い:走り回って転倒し、膝を擦りむいてしまう

    • ボディイメージが弱い:自分と物の距離感がつかめず什器にぶつかる

    • 感覚が鈍い(鈍麻):さまざまな感覚を得ようと壁等に頭や身体をぶつける

    • 何でも口に含む:おもちゃ等を誤飲してしまう可能性がある

    放課後等デイサービスガイドライン、児童発達支援ガイドラインでも事故やケガが起きないよう安全面の配慮が示されています。

    「サービス提供中に起きる事故やケガを防止するために、室内及び屋外の環境の安全性について毎日点検し必要な補修等を行い、危険を排除するよう必要な措置を講じておく。」

    出典:厚労省,「放課後等デイサービスガイドライン(設置者・管理者向けガイド ⑥安全確保),p21

    「職員は、支援の提供中に起きる事故やケガを防止するために、室内や屋外の環境の安全性について毎日点検し、必要な補修等を行い、危険を排除することが必要である。また、職員は、衝動的に建物から出てしまう子ども等もいるため、子どもの特性を理解した上で、必要な安全の確保を行う必要である。」

    出典:厚労省,「児童発達支援ガイドライン(第5章 児童発達支援の提供体制 4 - (4), p35

    放デイ・児発はこのガイドラインに則った施設の環境設定が必要で、環境設定を整えることは、お子さまのみでなく保護者さまの安心にもつながります

    管理者は、什器の買い直し等の余分な支出が増えないためにもこれからご紹介する内装や備品のポイントをおさえて準備するよう心掛ける必要があります。  

    2.意外に多い室内での事故やケガ。内装や備品にどんな工夫が必要?

    福祉施設のように本格的なバリアフリーの設備を整えようと思うと、開業資金のおおよその予算(1,500万円程度)を超えてしまう可能性もあります。 予算に限りがある場合、一般的に販売されているアイテムを活用して机やドアに工夫を加えることでも安全性を高められます。安全性に配慮した室内の環境設定は、預ける保護者さまにとって施設利用の安心につながります。  

    ❶ ぶつかった際の衝撃緩和、後付けの保護クッション

    ぶつかった際の衝撃緩和、後付けの保護クッションの画像

    職員がお子さまをよく見て配慮していても、お子さまの咄嗟の行動に対応しきれず事故につながることもあります。 例えば...

    • ドアを開けたら、ドアの向こうにいたお子さまがケガをした

    • 室内を急に走り出し、転倒して頭をテーブルの角にぶつけてしまった

    このような事故やケガを防ぐためには、環境設定として「保護クッション」の設置がおすすめです。保護クッションをつける場所は、例えば以下のような場所が挙げられます。

    • 丸みのない机

    • ドアノブ

    • 出っ張りのある柱

    内装工事の際に設置を依頼できる場合もありますが、施工後に自分たちで設置することもできます。保護クッション自体は1,000円程度で購入できます。 自分たちで設置する場合、まず施設内のどこが危険になりそうかどうかを確認し、必要な個数を確認した後、インターネットで「保護クッション 机」等で検索。安全面の説明・レビュー、取り付け方が簡単かどうかを確認して施設に適したものを選びます。

    設置後も、劣化していないかの確認や、新しい危険な場所を発見するたびに対応する必要があります。  

    ❷ 可能であれな施工時に対応!施錠やドアノブを高く設置

    可能であれな施工時に対応!施錠やドアノブを高く設置の画像

    例えば、不安な気持ちからドアを閉めたがる、こだわりの強さからドアを開けたがるお子さまがいる場合、ドアの開け閉めのやり取りで指をはさむ等のケガにつながる可能性があります。 契約する物件のドアの形態にもよりますが、開き戸も引き戸もお子さまの手が届いてしまう高さに取っ手があると、お子さま自身がドアを開閉する際に起きる事故やケガのリスクが高くなるかもしれません。

    開き戸・引き戸どちらにもできる対策は、施錠の設置です。お子さまの届かない高さにカギを設置することで、お子さまが開閉をしないように工夫できます。施錠の設置は、業者にもよりますが、相場は10,000~20,000円で対応いただけます。

    また、もし開き戸のドアがある物件の場合は内装工事の際にドアノブの位置を高く設置してもらうことでも、お子さまがドアの開閉をしないように工夫ができます。ドアノブが高いことで、ドアノブに頭や身体をぶつけてケガをしてしまうリスクも回避できます。

    ご依頼する場合は、ぜひ上記の画像をご参考くださいませ。  

    ❸ 高学年でもうっかりが多いー「指挟み」も防止カバーで防ぐ

    高学年でもうっかりが多いー「指挟み」も防止カバーで防ぐの画像

    ドアの隙間に指を入れてしまい、指を挟んでの出血、最悪の場合は骨折につながる事故やケガのリスクもあります。このような事故やケガを防ぐために、以下の対策が必要です。

    • 開き戸の場合:ドアの隙間全体を覆えるカバーを設置

    • 引き戸の場合:クッション材を設置

    開き戸の場合は、カバーを設置することで指が入るスペースそのものを塞ぐことができます。自分たちで設置する場合は、釘を使ってしっかり打ち込むタイプのものや、両面テープで貼れるタイプのものなど多種多様なので、自施設のドアの形態に応じて取り付けやすいカバーの購入がおすすめです。

    また、引き戸の場合は指を挟み込まないためのスペースを確保するものよりも、挟みこんでしまった場合の痛みやケガのリスクを下げるクッション材の設置がおすすめです。  

    ❹ 誤飲リスクの低いおもちゃを選ぶ方法

    誤飲リスクの低いおもちゃを選ぶ方法の画像

    子どもには、何でも口に含んでそれが何かを知ろうとする時期(口唇期)があります。施設を利用されるお子さまも、おもちゃ等を口の中に入れてそれが何かを知ろうとしたり、舌触りや歯ごたえなどの感覚を得ようとする場面があるかもしれません。

    何かを誤飲してしまい呼吸困難・呼吸停止といった命に関わる事故を防ぐためにも、お子さまの手に触れるものを準備する際は、誤飲リスクが低く、安全性の高いものかどうかを確認しなければなりません。

    例えば、お子さまがよく手にするおもちゃを選ぶポイントは...

    • 誤飲チェッカーや誤飲ルーラーで飲み込めないサイズを確認する

    おもちゃ等を選ぶ際には、まずはサイズの確認が必要です。一般社団法人日本家族計画協会の「誤飲チェッカー」等を使って、誤飲できないサイズかどうかを必ず確認しましょう。

    参考:一般社団法人日本家族計画協会,「誤飲チェッカー」  

    また、電池で動いたり、液体のあるおもちゃを選ぶ際には...

    • 電池で動くおもちゃは、お子さまが電池を取り出せない仕組みか確認する

    • シャボン玉液のような液体のあるおもちゃは、保管場所や管理方法を決める

    電池で動くおもちゃは、電池取り外しの場所がネジ等でしっかり固定できないおもちゃは避ける、もしくは「指導員と一緒にいるときのみ使用する」等のルールを設けて遊びましょう。

    シャボン玉液のような液体のあるおもちゃは、液体そのものを誤飲してしまうリスクが非常に高いため、お子さまの手の届かない場所での管理が必要で、「指導員と一緒にいるときのみ使用する」「お子さまは息を吹きかけるだけ」等のルールを設けることも重要です。  

    ❺ 自閉症児に人気のトランポリンやブランコは強度とメンテナンスが大事

    自閉症児に人気のトランポリンやブランコは強度とメンテナンスが大事の画像

    身体の発達を促す運動プログラムとして、または余暇として、お子さまに人気のあるトランポリンや平均台等の遊具を購入する場合は、遊具そのものの使い方による事故やケガのリスクに加えて、共有物であるため衛生管理を徹底する必要があります。 どのような遊具を設置すべきかは施設を利用されるお子さまの年齢層と照らし合わせて検討する必要がありますが、遊具はメンテナンスしやすく、強度が強いものがおすすめです。

    お子さまの中には、力の加減(コントロール)が苦手で100%の力を出そうとするお子さまもいらっしゃいます。そのため、強度が弱く壊れやすいものだと再度買い直さねばならないため、安全基準のマークがあり壊れにくいものを用意しましょう。 衛生管理の点からは、お子さまの手が触れる場所がアルコール消毒しやすい素材かどうかかがポイントです。吹上できるビニールやポリプロピレン素材のものだと、アルコール消毒がしやすく、おすすめです。  

    3.安全確保以外にもーお子さまの過ごしやすい環境設定のコツ

    事故やケガ防止の対策に加えて、日々施設を利用されるお子さまにとって学びやすい空間、過ごしやすい空間の提供も重要です。お子さまが日常生活の中で「できること」を増やしていくために、集中して課題に取り組むめる環境作りのポイントをご紹介します。

    ❻ お子さまの学習机やイスはサイズ調整できるものを

    お子さまの学習机やイスはサイズ調整できるものをの画像

    さまざまな支援を提供する上では、お子さまの年齢や体格に適した机やイスが必要です。例えば、そうでなければ、姿勢保持がしづらく、課題そのものへの集中力を欠く可能性が高まります。

    机やイスを用意する際は「施設を利用されるお子さまの年齢層に合ったものを用意」する必要があります。特に放課後等デイサービスの場合は、小学生~高校生までと支援対象が広いため、サイズ調整ができる学習机やイスを用意すると、学習机・学習イスを多く買う必要がなくなります。

    ご自身の施設で支援対象となるお子さま像を整理しておき、どの年齢のお子さまが利用されても問題ないように予め調達しておくことがおすすめです。  

    ❼ 感覚過敏等にも配慮した環境設定の工夫

    感覚過敏等にも配慮した環境設定の工夫の画像

    施設を利用されるお子さまの中には感覚の過敏さがある場合も。過ごしやすい空間を作るためには、その特性に配慮した環境設定も重要です。

    例えば...

    • 視覚過敏に配慮して、蛍光灯を避ける

    • 聴覚過敏に配慮して、イヤーマフを用意する

    視覚の過敏さがあるお子さまは、個人差はありますが、照明の光が目に刺さって痛い・疲れるといった声が挙げられます。蛍光灯のようなチカチカ光るものは避け、お子さまごとに必要なアイテム(例:光を遮るサングラス等)を用意するとよいです。

    聴覚の過敏さがあるお子さまも、個人差はありますが、大人の会話、お子さまの声、道路から聞こえてくる音、特定の音に苦手さがあります。このような音の過敏さに配慮したアイテムとして代表的なものはイヤーマフです。

    イヤーマフ自体は一つ3,000円程度で購入でき、年齢に応じたサイズが展開されています。利用される年齢層に絞って、施設にいくつか常備しておくことで、必要なお子さまにご活用いただくことができます。  

    4.お子さま・保護者さまの安全・安心につながる内装・備品の準備を

    事故やケガを防ぐための内装・備品準備のポイントは...

    1. 衝撃緩和のための保護クッションをつける

    2. ドアの施錠を設置する

    3. ドアの形態に応じて指挟み対策をする

    4. 誤飲リスクのないのおもちゃを選ぶ

    5. 強度が高く衛生管理しやすい遊具を選ぶ

    6. サイズ調整ができる机やイスを選ぶ

    7. 感覚特性等にも配慮した環境設定をする

    お子さまたちが過ごしやすく楽しみやすい環境は、安全安心の上に成り立ちます。上記のポイントを意識を踏まえて施設の内装や備品を準備しましょう。  

    5.内装・備品選び以外の放デイ・児発のノウハウをもっと学ぶには?

    内装・備品選びのコツのように、開設前から放デイ・児発のノウハウを知っておくことで、効率よく開設準備を進めることができます。内装・備品選び以外の放デイ・児発の新規開設のノウハウをもっと学ぶには、放デイ・児発の新規開設に精通したアドバイザーから開設に関する助言をいただくことが効率的です。

    LITALICO発達ナビでは、1年以内に放デイ・児発を開設される方に向けて、物件探しを始めとした開設ノウハウをお伝えする無料セミナーを毎月開催しています。

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