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更新日:2020/11/20

「報酬改定でいよいよ実施施設増加、経営的にも取り組むべき「保育所等訪問支援」の詳細解説!」 「【準備・実践編】経営的にも取り組むべき「保育所等訪問支援」!具体的な進め方とは?」の記事で、保育所等訪問支援サービスについて解説してきました。 今回の記事では、実際に約25名の利用者さまに保育所等訪問支援サービスを提供されている、鹿児島県の株式会社L-はぴねすの運営する あうりんこ吉野(鹿児島市北部)の下畠様と柳元様にインタビューさせていただき、保育所等訪問支援の実践事例や今後の展望などを伺いました。 多くの利用者さまに支援を届ける工夫や、実践事例は必読です!

法人として大きく2つの事業を展開されており、1つ目は訪問看護・リハビリ事業、2つ目に児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援の多機能型として運営されています。
児童発達支援・放課後等デイサービスの特徴は、
個別支援・集団支援2つの枠を設けてそれぞれのお子さまに合った支援体制のなかでサポート
児童指導員、保育士等はもちろん、リハビリ専門職である、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師(派遣)など医療職も配置しながら、適切で客観的な評価を用いながら1人ひとりのお子さまの成長をご家族と一緒にサポート
と、リハビリ専門職も配置し、手厚くサポートしていることです。
法人として、訪問看護・リハビリ事業をしているため、看護師の配置は、訪問看護事業から派遣という形で運営されています。

常勤7名、非常勤2名(看護師含む)の計9名です。
多機能型なので全員が訪問支援員になります。基本的には支援歴の長い児童発達支援管理責任者と言語聴覚士を中心に、リハビリ専門職や幼稚園・療育経験者を訪問支援員として1~2名配置しています。
新型コロナウイルスの影響もあって、訪問先からは感染対策上1名でというお願いもあるので、先方の要望にもお応えしながら配置しています。
ご契約者は25名で、当事業所ご利用者さまの半数以上が保育所等訪問支援サービスをご利用いただいています。
2020年4月の放課後等デイサービス・児童発達支援事業所開所と同時に保育所等訪問支援も申請を行い、同時にサービス提供を行っていました。
ただ、新型コロナウイルスの感染拡大、非常事態宣言の時期と重なり園・学校側の外部の受け入れが難しかったので、本格的に保育所等訪問支援を実施できるようになったのは9月以降です。
開所する前に、事前に保育所等訪問支援サービスの案内を行っており、加えて契約時にもお伝えしました。 保育所等訪問支援サービスを知らない利用者さまには丁寧にお伝えすることを心掛けていましたね。
そうした結果、利用者さまから相談支援員の方にお伝えいただく機会が増え「保育所等訪問支援をあうりんこ吉野がやっているのでしたい」という形でどんどんお申し込み人数が増えていきました。 私たちは、毎回1つの支援をするたびに、今何の支援をしているのか・今お子さまはどんなレベルにあり課題は何かを丁寧に利用者さまに伝えていますが、その際に、「園や学校にも伝えてほしい」というニーズが本当に多い状況でした。
また、近くに養護学校があり、リハビリ専門職がそばにいてほしいというニーズもありました。このような背景から、告知などには特に苦労などはなかったです。
ただ、訪問先の先生によっては保育所等訪問支援サービス自体を知らないということもあったため、チラシを渡すなどの必要性を感じているのでそこは進めたいと思っています。
報酬単価分の利益はそれ相応に出ています。利益が出た分は事業所運営に必要な備品やアセスメントツールの購入に役立てていて、こういう支援をしたいな、というものもスムーズに進められています。

1時間30分程度が多いです。新型コロナウイルスの関係で長い時間滞在できないのと、先生方の時間をいただくことにもなるので、この時間設定にしています。
また、長い時間滞在できない際は情報交換の時間を後日設定する対応も行っております。
お子さまと周囲の困り度合いを主軸に優先順位をつけています。ご家族だけ困っている、園や学校も困っている、養護学校などでリハビリ専門職を配置する必要性があるなど、様々な情報を把握し、必要性の高い方たちを優先しています。
園や学校に通えているなど困り感が減っているお子さま・保育所の多忙により毎月支援を行うことが難しい方に関しては、サービス提供を2か月に1回にしたり、運動会などの行事の時にスポットで行ったりするなど工夫しています。そのため、ご家族と情報共有を行い行事なども把握しています。
送迎時に園での様子を伺ったり、直接電話で状況を伺ったりしています。 先方が忙しくて時間が取れないといった場合は、ご家族からアポをとっていただき、都合のいい時間帯に連絡をとっていただくよう、連携しています。
訪問支援を行うことで顔見知りになり、電話もしやすくなったり話しがしやすくなったりといった、ポジティブな影響を感じています。
訪問支援を行うことで、訪問先の先生と長くお話する時間も確保できます。また、お子さまの課題に対して共通認識を持つこともでき、保育所と療育で一貫した支援を行うことができるようになったと思います。
「あうりんこで行っている支援内容や方法を伝える機会」「普段過ごされる集団での過ごし方や関わるスタッフを含めた環境を理解する機会」という訪問支援事業所と訪問先である保育所等の双方の理解が大切だと思っているので、その意味で保育所等訪問支援はとても有用なサービスですね。

印象深いのは、経験が長い児童発達支援管理責任者・言語聴覚士が訪問に行ったケースですね。 私たちは「対お子さま」だけでなく、「対先生」への間接支援にも力を入れているのですが、言語聴覚士が1度訪問支援しただけで、園の先生方から「支援のコツが分かってきた!」とコメントをいただきました。
それだけではなく、園の方から、「月に1回しか来れないんですか?」「療育の様子も見に行ってもいいですか?」「担任の先生だけでなく全職員研修のような形でいっていいですか?」とすごく熱意を持って言っていただきました。そのお子さまにあった支援があるんだな、というのを先生方が理解した結果、行き渋りの強かったお子さまも楽しく園に通えるようになりました。
このケースだけでなく、保育所等訪問支援を通して、もっと訪問に来てほしい・あうりんこでの療育の様子もみたいとおっしゃる園や学校は本当に多いですね。
間接支援を十分に行うと、先生方も支援の方法を吸収できる。そうすると、先生方も楽になって、結果お子さまもそこでの生活が楽になって楽しく通えるようになるという好循環が生まれる、と改めて感じました。

これからサービスを開始される予定の肢体不自由のお子さまがいらっしゃるのですが、その子のお母さまとお話をしている時に、学校での生活はどのようなものか、車いすなどは学校でどのように使われているのか分からないうお気持ちを吐露していただき、保護者さまも学校との連携を不安に思っているんだと感じたんです。
そこに対して、保育所等訪問支援サービスで、ご家庭・学校・事業所の3者間で、共通認識が芽生え、ご家族もお子さまも、学校の先生も過ごしやすくなるよう、サポートしていきたいなと思っています。
また、当事業所の保育所等訪問支援サービスの提供件数は県内でも多い方だと思っていますが、まだまだ訪問先の先生によってはこのサービスを知らず、誰が来るの?といった反応をされることもあります。
一方で、多くの療育事業所の方も、園や学校などと連携したいけど連携のとり方が分からないといった声も聞きます。 保育所等訪問支援がその連携のきっかけになれればいいなと思うので、こちらからも訪問先の窓口となる担任の先生やコーディネーターの先生、必要によっては教頭先生を通して、訪問先への保育所等訪問支援サービス認知拡大にも寄与してきたいです。 保育所等訪問支援は素晴らしいものだというのを発信していきたいので、コロナ禍の今はセーブしている部分もありますが、今後どんどん進めていきたいです。
来年度の春頃に、鹿児島市南部のあうりんこ谷山で保育所等訪問支援事業の開所を予定しており、北部のあうりんこ吉野と合わせて鹿児島市全体を網羅できるサービス体制を整えていきたいと思います。
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